香港に降り立つと、街のあちこちで目にするのはスマホやカードをピッとかざして支払いをする人々の姿。

日本と比べても香港はキャッシュレス化が非常に進んだ地域です。
実際、ある調査では香港市民の98%が日常的に何らかのキャッシュレス決済を利用していると報告されています。



現金払いは年々減少し、2025年までに全取引のうち現金はわずか約9.8%にまで低下すると予測するデータもあります。そんなキャッシュレス先進都市・香港を旅行する際、現金は必要か?主要なキャッシュレス手段は何か?



日本のPayPayは使えるのかにゃ?――今回はこれらの疑問に答えるべく、香港の最新キャッシュレス事情をわかりやすくご紹介します。
最後まで読めば、香港旅行中のお金の支払い方法にもう悩まなくなるはずです。それではスタートです!










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香港はキャッシュレス先進地域!その普及状況と最新トレンド
香港はアジアでも屈指のキャッシュレス社会です。以前から地下鉄やバスで使えるプリペイド式ICカード「オクトパス(八達通)」が普及し、今では交通以外のあらゆる場面でもキャッシュレス決済が広がっています。



冒頭で触れたように香港のキャッシュレス決済普及率は98%と非常に高く、もはや老若男女ほぼ全員が何らかの非現金払いを利用している状況です。
最近では香港金融管理局が中央銀行デジタル通貨(CBDC)であるe-HKD(デジタル香港ドル)の実証実験を開始するなど、現金を使わない動きがさらに加速しています。



実は香港って、キャッシュレス比率(現金以外で支払われる割合)がものすごく高いにゃ。18~64歳の香港人の98%が日常的にキャッシュレス決済を使っているってデータもあるくらいだにゃ。中でもオクトパスカード(八達通)はみんな必ず持っていて、交通機関はもちろん日常の買い物まで何にでも使える定番電子マネーなのにゃ。





98%!?ほぼ全員じゃん!それなら私たち旅行者でも安心してキャッシュレス使えそうだね~!
香港政府や企業もキャッシュレスを推進しており、2019年には各銀行間で送金・決済できる「FPS (Faster Payment System)」が導入され、スマホでの送金や店舗支払いのインフラが整備されました。
また2020年代に入り、VisaやMastercardのタッチ決済が公共交通で使えるようになるなど新しいトレンドも生まれています(詳細は後述)。このように香港では最新テクノロジーを活用したキャッシュレス化がどんどん進展中です。
とはいえ、「旅行者として具体的に何を使えばいいの?」という点が気になりますよね。



次章では香港で利用できる主なキャッシュレス決済手段を種類ごとに解説します。日本では聞き慣れないサービスも登場しますがご安心を。スノーベルとLisaの会話も交えつつ、使い方や外国人への対応状況を分かりやすく紹介していきます。
香港で使える主なキャッシュレス決済手段
香港旅行で利用可能なキャッシュレス手段には、大きく分けて以下のようなものがあります:
- 交通系IC型の電子マネー:オクトパスカード(八達通)など
- クレジットカード:Visa、Mastercardを中心にJCBやAMEXも利用可
- スマホ決済アプリ(QRコード決済):AlipayHK(アリペイ香港)、WeChat Pay HK、その他ローカル系アプリ など
それぞれ外国人旅行者にとって使いやすいか、どんな場面で活躍するかが異なります。以下で一つずつ見ていきましょう。
オクトパスカード(八達通):香港の電子マネーの代表格
まず真っ先におすすめするのがオクトパスカード(八達通)です。これは日本のSuicaやPASMOのような非接触IC型の電子マネーで、香港におけるキャッシュレス生活の基盤ともいえる存在です。



街のパン屋さんでもみんなカードみたいなのをピッてしてるけど、あれって何ですか?



オクトパスカードだにゃ。1997年に導入された香港のプリペイド式ICカードで、交通も買い物もこれ1枚でできる優れものなのにゃ。コンビニでガム1個買うのもオクトパスで払えるくらい普及しているにゃ。



日本のSuicaみたいな交通系ICだね。でもSuicaより使える範囲が広そう!



そうにゃ。香港市民はほぼ全員オクトパスを持っていて、地下鉄・バス・フェリーから日常の買い物、飲食店、自販機に至るまであらゆる場面で活躍するにゃ。旅行者も空港や駅で簡単に入手できるし、デポジット(保証金)50香港ドルを払えば誰でもすぐ利用可能にゃ。
香港の街角のパン屋でもオクトパス決済が利用可能。緑色の装置がオクトパスのリーダーで、店頭には「現金・八達通(オクトパス)」と支払い方法が表示されています。



オクトパスカードは日本の交通系ICカードと同様に事前チャージ式(プリペイド)です。カード購入時に預り金として50HK$(約900円)が必要ですが、カード返却時に未使用残高と併せて返金してもらえます(※手数料として9HK$差し引かれます)。
チャージはMTR駅構内の自動機やコンビニなどで現金で行えるほか、一部の機械はクレジットカード対応もあります。また2024年からは旅行者向けに、スマホの「モバイルオクトパス」をクレジットカードでチャージできる仕組みも登場しました。



例えばiPhoneやApple Watchにデジタル版オクトパスを発行し、手持ちのMastercardからアプリ上で即座にチャージすることも可能です。現地で現金を用意しなくても残高補充ができるので、よりスマートに使いこなせますね。
オクトパスは香港旅行の必携アイテムと言っても過言ではありません。カード一枚あるだけで交通機関はスムーズに移動でき、街中の細かい支払いもサッとかざすだけ。
とくに海外旅行では財布から現金を出したりお釣りをもらったりに手間取ることも多いですが、オクトパスならストレスフリーです。発行も使い方もシンプルなので、到着したらまず入手を検討してみましょう。
クレジットカード(Visa・Mastercard等)での支払い
次にクレジットカードです。香港はクレジットカードの利用も非常に一般的で、コンビニでガム1個でもカード払いする人がいるほど日常に浸透しています。



旅行者にとっても手持ちのカードがそのまま使える場面が多く、とても頼りになるにゃ。スノーベルはApple Payクレカ連携で全部払ってるにゃ。
香港の店舗では日本のようにカードを店員さんに渡してICチップを読み込んでもらう方式ではなく、自分で端末にタッチする非接触決済(NFCコンタクトレス)方式が主流です。


Visaの「Visaタッチ」やMastercardの「コンタクトレス」対応カードであれば、レジにあるカードリーダーにかざすだけで支払い完了します。
香港MTR改札のクレジットカード用タッチ決済リーダー。VisaやMastercardをかざすだけで乗車可能に。上部のオレンジの部分がオクトパス用です。





クレカって日本では端末に差し込むことが多いけど、香港だとタッチすればいいんだ!どうしたらいいか分からなくて戸惑うかも…



レジのカード端末にWi-Fiみたいなマークが描いてあったら、それが非接触決済対応の印だにゃ。最近のカードはほとんど対応しているし、スマホのApple PayやGoogle Payにカードを入れておけば、スマホやスマートウォッチをかざして支払うこともできるんだ。財布からカードを出さなくてもいいから快適だよね。
わからなかったら店員さんが教えてくれるにゃ。



それいいね!日本でももっと広まればいいのに~。タッチ払いならカードを店員さんに渡さないで済むからスキミング被害も防げそう。
Visa/Mastercardのほか、日本発行のJCBやアメリカン・エキスプレス(AMEX)も対応している店はあります。ただし香港ではVisa/Masterが圧倒的に主流のため、できればVisaかMastercardブランドのカードを用意しておくと安心です。
JCB/AMEXしか持っていないと使えない店がたまにあるので注意しましょう。また、クレジットカードは磁気スワイプより暗証番号+サイン、さらに今ではタッチ決済が一般的です。



実際に住んでて思うけど、アメックスはマジで使える場所が少ないです。VISAかMasterを絶対持っていきましょう。
日本人としてはJCB頑張れと思ってしまいますが・・・。
暗証番号を求められる場合もありますので(高額決済時など)、4桁PINコードは事前に確認しておくと良いでしょう。
旅行者へのワンポイント: 海外でカード決済すると、端末画面に「通貨をHKD(現地通貨)かJPY(自国通貨)どちらで払うか」聞かれることがあります。これはダイナミック・カレンシー・コンバージョン(DCC)といって、一見親切ですがJPYを選ぶと不利なレート手数料が上乗せされる仕組みです。必ずHKD(現地通貨)で支払うようにしましょう。また海外利用時のポイント還元率が高いカードや、為替手数料無料のカードを使うとさらにお得になります。



これ間違えるんですよね〜!選択肢があったら絶対にその国の通貨を選ぶ!!と頭に叩き込んでないとダメなんですよね・・・この前ナチュラルに間違えて凹みました。
最後に、香港旅行には複数のクレジットカードを持参することをおすすめします。
万一盗難・紛失した場合や、システム障害で特定ブランドのカードが使えない場合の保険になります。VisaとMasterそれぞれ1枚ずつなど分散させておけば安心です。
筆者も過去にVisaが使える店でMasterが通らなかった経験がありましたが、別のカードですぐ対応できました。ぜひ予備カードもお忘れなく。
スマホ決済アプリ(AlipayHK・WeChat Pay HK・PayMeなど)
香港でもスマートフォンを使ったQRコード決済アプリが近年普及しています。特に「AlipayHK(アリペイ香港)」と「WeChat Pay HK」は香港を代表する2大モバイル決済サービスで、地元の若者からお年寄りまで幅広く利用されています。


コンビニやカフェ、レストラン、ショッピングモールの店舗でもQRコード読み取りによる支払いに対応しているところが増えました。



ただし、これら香港のキャッシュレスアプリは基本的に香港在住者向けに作られており、日本からの旅行者が利用するハードルはやや高めです。それぞれ特徴を簡単に紹介しましょう。
AlipayHK(アリペイ香港)
– 中国アリババグループ提供の香港版キャッシュレス決済。
香港ドル建てで香港の銀行口座や一部クレジットカードからチャージ可能。日本円でのチャージにも対応しており(上限約3,000HKD=約5万円)観光客モードのアカウント開設も可能とされています。
実際に短期旅行者向けにパスポートで本人確認して利用できたという報告もあります。ただし登録時に香港の電話番号が必要になるため、SIMフリー携帯+香港SIMを用意するか、日本の番号ではなくメールアドレス等での登録手段を探す必要があります。



また香港ID(身分証)無しでは利用できない機能もあるようです。旅行で数日使うだけなら、無理に導入しなくても困りませんが、長期滞在や他の地域でも使いたい場合に検討しても良いでしょう。



まぁ、クレカ(VISAとMaster)があれば99%問題ないですしね。
WeChat Pay HK
– 中国Tencent(騰訊)提供の香港版キャッシュレス決済。こちらも香港ドル建てのQR決済アプリで、チャージは香港の銀行やクレジットカードから可能です。
しかし日本の銀行口座やカードから直接チャージすることはできず、基本的に中国本土か香港の銀行口座が必要です。そのため、観光客が旅行中に新規登録・利用するのは現実的ではありません。



中国本土と香港の両方で同じアプリを使える利点があり、出張や留学で長期間滞在する人には便利ですが、通常の旅行では出番は少ないでしょう。
PayMe(ペイミー)
– HSBC(香港上海銀行)が提供する決済アプリ。こちらは香港在住の若者に人気で、友人間の送金や一部店舗での支払いに使えます。ただ利用には香港の電話番号と銀行口座連携が必要で、旅行者向きではありません。





その他、Tap & Go(通信会社PCCWの電子ウォレット)やBoc Pay(中銀香港のアプリ)など銀行系のキャッシュレスアプリも存在しますが、いずれも現地在住者向けです。
まとめると、短期旅行者の場合、これら香港のスマホ決済アプリを無理に使う必要はあまりありません。
後述するようにクレジットカードやオクトパスでほとんどの支払いはまかなえますし、観光客がアプリ登録するにはハードル(電話番号や銀行口座、繁体字操作など)が高いためです。
ただ、技術好きで「現地のキャッシュレス文化を体験してみたい!」という方は、AlipayHKの旅行者向けアカウントに挑戦してみても良いでしょう。



実際に「日本のクレジットカードを登録したAlipay(中国版)で香港の店に支払おうとしたがうまく行かず、結局普通にクレカのタッチ払いをした」という旅行者の声もあります。その方はAlipayHKアプリも試みましたが、日本の電話番号では登録できなかったとのこと。
やはり現状では旅行者がAlipay/WeChatを駆使するのは簡単ではないようです。
では、日本からの旅行者が気になる「自分の持っている QRコード決済サービス**は香港で使えるの?」という点について、次の章で具体的に見てみましょう。
日本のPayPayや中国本土のキャッシュレスは香港で使える?
最後に、日本や中国本土で普及しているキャッシュレス決済が香港で使えるかどうかを整理しておきましょう。せっかく日本で慣れているサービスがあるなら香港でも使いたいですよね。
代表的な日本の「PayPay」と、中国本土発の「Alipay(アリペイ)/ WeChat Pay」について解説します。



さっきのは香港発のAlipay(アリペイ)/ WeChat Payですからね。
日本の「PayPay」は香港で使える?
結論から言えば、日本国内向けの「PayPay」アプリは香港の店舗では利用できません。



PayPayは日本のQRコード決済サービスであり、支払いに使うQRコードの規格や決済ネットワークが海外とは異なるため、香港のお店で日本版PayPayのコードを見せても読み取ってもらえないのです。
現時点(2025年)ではPayPayは海外非対応と公式にも案内されています。



そっか…私、日本でPayPay使い慣れてるから香港でも使えたらいいなって思ったけど、ダメなんだね。



うん、残念だけど香港ではPayPayは使えないにゃ。ただ、香港には似たようなQR決済としてAlipayやWeChat Payがあるから、向こうの人たちはそれを使っているにゃ。



QRコード決済って国ごとに違うんだね…。そのうち共通になったりしないのかな?



実は動き始めていて、Alipay+(アリペイプラス)という国際提携プラットフォームがあってね。
PayPayもそれに加盟しているから、中国や香港の人が日本でPayPay加盟店で支払うことは可能になりつつあるんだよ。(※逆に日本人が海外で使うのはまだ先だけど…)将来は海外でも日本のPayPayが使えるようになるかもしれないね。
※補足:2023年現在、訪日外国人が日本でPayPay加盟店にて自国のAlipayやKakao Payなどで支払うといった、各国キャッシュレスの相互利用が進んでいます。しかし日本人旅行者が海外でPayPayを使うスキームはまだ整っていません。海外では潔く他の決済手段を使うのが得策です。
中国本土の「Alipay」「WeChat Pay」は香港で使えないの?
こちらは少し微妙です。中国本土版のAlipay(支付宝)やWeChat Pay(微信支付)は、技術的には香港の多くの店舗で利用可能な場合があります。



実際、香港のショップには「Alipay」「WeChat Pay」のロゴが掲示され、中国からの観光客がこれらで支払う光景も普通に見られます。香港の店舗側も、中国本土からの客に対応するためAlipay+/WeChat Pay対応のQRコード決済端末を導入していることが多いです。
しかし、問題は日本人を含む外国人旅行者がそれら中国版アプリを使えるかです。中国本土版のアリペイやウィーチャットペイは、本来中国在住者向けに設計されており、利用には中国の銀行口座や電話番号が必要です。



ただ近年は海外ユーザー向けにクレジットカード登録だけで一部機能が使えるよう緩和されてきています。例えば日本発行のカードをAlipayに登録し、海外旅行モードで使う方法も公開されています。
しかし香港で実際に試したユーザーからは「クレカを紐付けたAlipayで香港の店にQRコードを見せたけど決済失敗し、結局カードを直接タッチ決済した」という声がありました。どうやら中国版アプリであっても、完全に現地同様には使えないケースがあるようです。
要因はいくつか考えられます。ひとつは為替レートや手数料の問題。中国版Alipayで日本のカードから支払うと、人民元⇔香港ドルの換算が絡むため処理が複雑になります。また利用者側の本人確認レベルによっても上限額など制限があり、観光客の一時利用では制約がかかる場合もあります。



以上より、「中国のAlipay/WeChat Payを頑張って使うくらいなら、素直に国際ブランドのクレジットカードかオクトパスで払った方が早い」と言えるにゃ。
まとめ:中国本土のキャッシュレス決済(Alipay/WeChat Pay)は香港の加盟店で技術的には使えるが、日本人旅行者が実用的に利用するのはハードル高。深センなど中国本土にも足を伸ばす予定があり、どうしても使いたい場合は事前にアプリをインストールしてパスポート登録・クレカ紐付けを行う手もあります。しかし短期の香港旅行だけなら、オクトパスとクレジットカードがあれば十分カバーできますので、無理に準備する必要はないでしょう。
香港の交通機関はキャッシュレスで乗れる?オクトパス vs クレカ比較
香港旅行で気になるのが、地下鉄やバスなど交通機関での支払いですよね。
結論から言えば、香港の公共交通はほぼ完全にキャッシュレス対応しています。しかも近年はオクトパスカード以外にクレジットカードでも乗車できる仕組みが整いつつあります。それぞれの方法について、メリット・デメリットを比較してみましょう。
オクトパス vs クレジットカード:交通機関で使うならどっち?
支払い方法 | 特徴(決済方式) | 外国人旅行者の使いやすさ | 主な対応公共交通機関 | 備考・注意点 |
---|---|---|---|---|
オクトパスカード | プリペイド式ICカード(非接触) | ◎ 非常に簡単(誰でも購入可) | MTR(地下鉄)全線、バス(九巴・城巴ほか全社)、トラム、スターフェリー等 | デポジット50HK$必要(返却で払い戻し可)。残高不足に注意(改札入出場で不足するとエラー)。ミニバスや屋台など現金しか受け付けない場面もカバーできる唯一の手段。 |
クレジットカード | ポストペイ(後払い)※タッチ決済 | ◎ 簡単(海外発行カード対応) | MTR(※一部改札限定)、主要路線バス(九巴・城巴)※、トラム(一部) | Visa/Mastercard/銀聯に対応(JCBは一部バス路線で試験導入中)。運賃は大人オクトパスと同額だが、MTRの一部乗継割引や政府交通補助は適用外。改札や車内の対応リーダーを探す必要あり(青い表示の改札機など)。 |
現金(参考) | 現金(硬貨・紙幣) | △ なるべく避けたい | ミニバス(小巴)※、一部離島フェリー、タクシー(大半) | バス車内で現金支払時は釣り銭なし(要小銭)。タクシーは基本現金だが交通系IC・カード対応の車も増加中。現金しかない場合は要両替。 |
※2025年現在、主要な路線バス(KMB九龍バス、Citybus城巴など)や香港島の路面電車(トラム)では、Visa/Mastercardのコンタクトレス決済が利用可能です。例えばCitybusでは空港行きのA11バスなど含めほぼ全路線でカードタッチ乗車に対応済みです。一方、ミニバス(小巴)と呼ばれる16~19人乗りの小型乗合バスは現金かオクトパスのみの車両が多いです。またスターフェリー(ビクトリア湾横断の渡し船)も、2025年時点では現金かオクトパスで乗船券を購入する形となっています。上記表ではそうした例外的な交通手段も考慮し、完全に現金不要にするにはオクトパスが必要であることを示しました。
旅行者にとってのおすすめ組み合わせは、やはり「オクトパス+クレジットカード」併用です。まず空港に着いたらオクトパスカードを入手し、空港鉄道や市内MTR移動にはオクトパスを使うのがスムーズです。
オクトパスはバスやコンビニでも活躍します。加えて、お持ちのVisa/Mastercardもスマホなどに入れて準備しておきましょう。MTR改札にはコンタクトレス決済専用のライトブルーの改札機(青い表示)が各駅に設置されており、そこではカードやスマホタッチで乗り降りできます。



例えばオクトパス残高が切れた際や、人数分のオクトパスを用意していない場合でも、クレジットカードで代用できます。実際に2023年12月よりMTRがVisa・Mastercardによる直接乗車に本格対応し始めており、「カードさえあればオクトパス不要」となる可能性もあります。





ただし現状では、MTRでは改札機を選ぶ必要がある(対応改札が限られる)点や、バスでも全車両で確実に機能する保証はまだない点に注意です。
香港在住でなければ交通定期や政府補助など関係ありませんので、観光では基本運賃さえ払えればOKですが、100%ストレスなく公共交通を利用するならオクトパスが一番確実と言えるでしょう。
香港旅行で現金は必要?どんな場面で必要になるか
ここまでキャッシュレス中心に解説してきましたが、「結局香港で現金はいくら持って行けばいいの?」という疑問もありますよね。結論から言えば、香港旅行では大量の現金は必要ありませんが、少額でも持っておくと安心です。その理由と、現金が役立つ場面について整理しましょう。



香港では主要な支払いはほとんどキャッシュレスで済みます。ホテル代やレストランの支払い、ショッピングモールやスーパーでの買い物はもちろん、先述のように交通機関もオクトパスやカードで乗れます。
筆者も香港滞在中、大型ショッピングセンター内だけを行動する日なら一度も紙幣を使わなかったこともありました。実際、観光が中心なら現金の出番は少ないでしょう。




しかしながら、現金しか使えない場面もまだ一部に残っています。例えば:
- ローカルな食堂・茶餐廳(チャーチャンテン): 昔ながらの大衆食堂や街角のローカル店では、現金払いのみのところもあります。「Cash Only」の貼り紙がある店では素直に現金で支払いましょう。
- 市場(マーケット)や屋台: ドライフルーツや漢方、雑貨などを売る露店市場や、夜市の屋台なども基本は現金決済です。値引き交渉するような市場ではキャッシュオンリーが前提です。
- 一部のタクシー: 香港のタクシー(的士)は現金主義の運転手が多く、車内にカードリーダーを備えていない場合があります。最近は中にはオクトパス端末やクレカ決済機を積んでいるタクシーも出てきましたが、まだ多数派ではありません。タクシー利用予定があるなら必ず現金を持っておきましょう。
- 郊外・離島での支払い: ランタオ島やラマ島など離島の小さな商店、郊外のローカルバスの支払いなど、都市部から離れると急に現金が必要になる場面もあります。フェリー乗り場の券売機も硬貨しか使えない場合があります。
以上のようなケースに備えて、「いざという時用」に最低限の現金を持っておくのが得策です。目安として、筆者は1万円分(約HK$600~700)程度を現地通貨に替えて持参し、足りなくなったら現地ATMで引き出すようにしています。


香港は銀行も多くATM利用が容易です。日本のクレジットカードやデビットカードで香港ATMから現地通貨を引き出す「海外キャッシング」は、両替所を探す手間も省けるので便利です(手数料や利息は発生しますが、短期完済すれば両替よりレートが良い場合もあります)。



現金は最低限でOKってことだね。でもゼロだと不安だし…



うん、“キャッシュレス7~8割+現金2~3割”くらいの感覚で用意するといいよ。基本はカードやオクトパスで払って、どうしてもの時だけ現金を使うイメージだね。



了解!スリとかも怖いし、そんなに現金持ち歩かなくて済むなら安心かも。
香港は治安も比較的良く、街中で高額紙幣を出す場面も少ないので、現金少なめ・キャッシュレス中心で身軽に旅行を楽しみましょう。
ただしチップ文化がある場面(ホテルのポーターやタクシーの端数切り上げなど)では細かい紙幣や硬貨が必要になる場合もあります。20HK$紙幣や10HK$硬貨など、細かいお金も多少用意しておくとスマートですよ。



以上、香港のキャッシュレス事情を日本人観光客向けに詳しく解説しました。オクトパスカードの便利さやクレジットカードの活用法、現地キャッシュレスアプリの概要から現金の必要性まで、一通り網羅できたかと思います。最後にポイントを振り返ってみましょう。
- 香港はキャッシュレス先進都市:市民のキャッシュレス利用率98%、現金決済は1割以下へ。交通系ICやQR決済が日常化。
- 旅行ではオクトパス&クレカが最強:公共交通や小額決済はオクトパス、大きな支払いはクレジットカードで。Visaタッチ対応で地下鉄改札もOKに。
- スマホ決済は無理に使わなくてOK:AlipayHKやWeChat Pay HKはあるが、観光で無理に登録不要。PayPayは香港未対応なので要注意。
- 現金は一応持参:マーケットやタクシー等、現金しか無い場面用に1~2万円分程度を用意。足りなければATMで引き出し。持ち過ぎず盗難リスクも低減を。



香港旅行中、お財布から現金をほとんど出さずに過ごせるのは本当に快適です。日本以上に進んだキャッシュレス環境をフル活用して、スマートな旅を楽しんでくださいね。それでは、祝你好運(良い旅を)!🎉🧳










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