香港旅行といえば高層ビル群やグルメのイメージが強いですが、実はハイキング天国だということをご存知でしょうか?

香港の国土の約4分の3は緑豊かな自然で占められており、市街地からわずか30分ほどで山や海の絶景が楽しめるスポットに行けるにゃ。
ここでは、香港在住の初心者ハイカーに向けて、香港ハイキングの魅力やおすすめコース、役立つ情報を網羅的にご紹介します。



初心者でも無理なく楽しめるコースから、思わず写真を撮りたくなる絶景ルート、有志で集まるハイキングサークルの情報まで盛りだくさん。
最後まで読んでいただければ、きっと次の週末は香港の山歩きに出かけたくなるはずです!
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香港ハイキング初心者ガイド:魅力と基礎知識



香港がハイキングに最適な理由はズバリ「手軽さ」と「多様な絶景」です。
香港は公共交通機関が非常に発達しており、MTR(地下鉄)やバスで登山口近くまで簡単に行くことができます。
都市部から近いのに、一歩山道に入れば熱帯の森や渓谷、砂浜まで現れ、バリエーション豊かな景色を楽しめます。
実際、コンクリートジャングルと思われがちな香港ですが、少し郊外に行けば野生のサルや美しい蝶に出会えるほど自然が身近です。
近年はコロナ禍で海外旅行が制限されたこともあり、地元のアウトドアレジャーとしてハイキング人気が再燃しました。初心者でも気軽に始められる環境が整っているのも魅力ですね。



香港でハイキングするときって、何か許可や入場料は必要なの?



いいえ、特別な許可や料金は必要ないにゃ。香港のトレイルの多くは政府が管理する郊野公園(カントリーパーク)内に整備されていて、自由に利用できるにゃ。



初めてでも道に迷わないかな…標識とか地図ってあるの?



公式のハイキングコースには要所に案内板があり、500メートルごとに距離ポストも設置されているにゃ。
ポスト番号は緊急時の通報にも使えるにゃ。また、観光局サイトでコースマップが公開されているほか、スマホ向けにハイキング地図アプリ(英語/中国語)も提供されています。心配なら出発前に地図をダウンロードしておくと安心にゃ。



どんな服装・持ち物で行けばいい?



日本の里山ハイキング程度の装備で大丈夫にゃ。
ただし香港は亜熱帯気候なので暑さ対策と水分補給がとても重要。夏場は日差しが強いので帽子・日焼け止め、年間を通じて蚊が多い場所もあるので虫除けスプレーを持つといいにゃ。
それから十分な飲み水と行動食もお忘れなく!



野生動物とか出ない?ちょっと怖いんだけど…



大型動物はいませんが、場所によってはサルの群れに出会うことがあります(新界の城門水塘などが有名です)。
かわいいですがエサをあげたり近づきすぎないように注意しましょう。それと夏場の藪にはマムシなどヘビもいるので、草むらに不用意に入らず足元に気を付けていれば大丈夫ですよ。
筆者はたしかにサルの大群に元旦に出会いました。あれはびっくりしましたね。


このように、香港は初心者にも親切な整備がされており、基本的な準備をすれば安心してハイキングを楽しめます。では具体的に、初心者にはどのようなコースがおすすめなのか見ていきましょう。
初心者におすすめの香港ハイキングコース
初めて香港の山歩きをする方は、アクセスしやすく比較的短時間で歩けるコースから始めてみましょう。
幸い香港には初心者向けのコースがたくさんあり、子供連れでも散歩気分で行けるトレイルもあります。



以下に初心者に特に人気のハイキングコースをまとめました。
コース名(日本語 / 英語) | エリア | 距離(目安) | 所要時間(目安) | 難易度* | アクセス(起点まで) |
---|---|---|---|---|---|
ピーク・サーキット(ピーク周辺一周) Peak Circle Walk (Lugard Road) | 香港島(中環) | 約3.5km | 約1.5時間 | 入門 ★ | 中環からピークトラムまたはバス15番で山頂駅下車 |
ドラゴンズバック Dragon’s Back | 香港島(南部) | 約5km | 約2.5時間 | 初級 ★★ | MTR筲箕湾駅からバス9番、土地湾(To Tei Wan)で下車 |
ブラマーヒル(紅香爐峰) Braemar Hill (Red Incense Burner) | 香港島(北角) | 約1.5km(片道) | 約1時間 | 入門 ★ | MTR天后駅からミニバス(ブラマーヒル行き)で終点下車 |
南丫島ファミリートレイル Lamma Island Family Trail | 離島(南丫島) | 約3.5km | 約1.5時間 | 初級 ★★ | 中環フェリー埠頭から南丫島(Yung Shue Wan行き)フェリーで約30分 |
城門水塘めぐり Shing Mun Reservoir Walk | 新界(荃湾) | 約4~8km | 約2~3時間 | 初級 ★★ | MTR荃湾駅からミニバス82番で水塘入口下車 |
新娘潭ハイキング Bride’s Pool Waterfalls | 新界(大埔) | 約1.5km | 約1時間 | 入門 ★ | MTR大埔墟駅から275Rバス(休日運行)で終点下車 |
魔鬼山トレイル Devil’s Peak Trail | 九龍(将軍澳) | 約1.8km | 約1時間 | 初級 ★★ | MTR油塘駅から徒歩20分で登山口 |



*難易度は筆者判断(★入門〜★★中級程度)。距離・時間はおおよその目安です。
ピーク・サーキット(ピーク周辺一周)
ピーク・サーキット(ピーク周辺一周)は香港一番の定番ハイキングです。
山頂の展望台(ビクトリアピーク)からルーガードロード(盧吉道)という平坦な遊歩道をぐるりと一周するコースで、舗装され起伏も少ないため車いすやベビーカーでもOKなほど歩きやすい路面です。



道中はビクトリアハーバーを見渡す大パノラマが広がり、香港島と九龍の摩天楼が眼下に270度も望めます。夜景も美しいので、夕方から登って夜景鑑賞するのもおすすめです。


ドラゴンズバック
ドラゴンズバックは言わずと知れた香港で一番人気のハイキングコースで、2004年には旅行誌『ロンリープラネット』で「アジア最高の都市ハイキング」に選ばれた実績もあります。


龍の背中のように緩やかに連なる尾根道を歩きながら、左右に広がる南シナ海の紺碧の海と島々の絶景を楽しめます。下山後は大浪湾ビーチ(Big Wave Bay)に直接出られるので、夏ならそのまま海水浴で汗を流せるのも魅力です。



アクセスは少し郊外ですが、筲箕湾(シャウケイワン)からの路線バスで登山口まで行けます。
ブラマーヒル(紅香爐峰)
ブラマーヒル(紅香爐峰)は北角(フォートレスヒル)エリアにある小高い丘で、30分ほど登れば標高約230mの頂上に到着します。



低山ながら遮るもののない眺望が得られ、九龍と香港島の高層ビル群、ビクトリア港まで一望できる穴場のサンセットスポットです。


夕暮れ時には三脚を立てたカメラマンも多く訪れます。麓まではミニバスで行け、ハイキング初心者が気軽に夜景鑑賞するのにもってこいです。
南丫島ファミリートレイル
南丫島ファミリートレイルはフェリーで行く離島・南丫島(ラマ島)の定番ハイキング。


島の北の桟橋(榕樹湾)から南の桟橋(索罟湾)まで島を横断する緩やかな道で、南国の離島ムードを味わいながら歩けます。途中には小さなビーチや山上の風力発電の風車があり、変化に富んだ風景を楽しめます。



終点の索罟湾ではシーフード料理の有名店が立ち並んでいるので、ハイキング後に新鮮な海鮮ランチを堪能するのも良い思い出になるはずにゃ。
城門水塘(しろもんすいとう)
城門水塘(しろもんすいとう)は新界エリアにある巨大な貯水池(ダム湖)の周囲を巡るコースです。


荃湾から近く、自然豊かな森の中を気持ちよく散策できます。道自体は舗装路や平坦なトレイルで難易度は低いですが、見どころは満載。



季節によって野生のサルや無数の蝶が見られたり、第二次大戦中に日本軍が築いたトンネルや防空壕跡が点在していたりと、探検気分も味わえます。
ファミリー層にも人気のハイキングスポットです。
新娘潭(ブライダルプール)
新娘潭(ブライダルプール)は大埔の山間にある滝と渓谷のハイキングスポット。



舗装された遊歩道を15分ほど歩くと高さ約15メートルの滝「新娘潭瀑布」が現れます。
雨量が多い時期には轟音とともに水が流れ落ちるダイナミックな姿が楽しめ、写真映えすることで有名です。
また近くには水たまりに映る風景が美しい「鏡潭 (Mirror Pool)」もあり、マイナスイオンたっぷりの森歩きが満喫できます。


アクセスは公共交通が土日祝のみなので少し大変ですが、そのぶん秘境感を味わえる穴場です。
魔鬼山(デビルズピーク)
魔鬼山(デビルズピーク)は九龍側で初心者におすすめの山。
標高は約222mと低めですが、山頂からは東側の将軍澳(将軍澳ニュータウン)と西側のヴィクトリア港を同時に見渡せる絶好の展望ポイント。


特に夕暮れ時には、オレンジ色に染まる空と高層ビルの夜景が楽しめるため人気です。



旧英国軍の砲台跡などの史跡も残っており、歴史好きにも興味深いスポットでしょう。登山道はよく整備されていて短時間で登れるため、思い立ったらすぐ行ける気軽さが魅力にゃ。



だいたいどのコースも2~3時間程度で行けるのね。これなら運動不足の私でも挑戦できそう!



そうですね。最初は無理せず天気の良い涼しい日に、短めのコースから楽しんでみてください。もし一人で不安なら、気軽に参加できるハイキングサークルを利用するのも手ですよ。
絶景が楽しめる香港ハイキングコース
もう少し慣れてきたら、香港ならではの絶景を求めて中級レベルのコースにも挑戦してみましょう。
山頂からの大パノラマや朝日・夕日、季節ごとの美しい風景が望めるコースは数えきれないほどあります。初心者OKのコースでは物足りなくなってきたら、ぜひ以下の絶景スポットに足を延ばしてみてください。


獅子山(ライオンロック) – 香港を象徴する岩山から大迫力のシティビュー
九龍の街並みにそびえる標高495mのライオンロックは、その名のとおりライオンの横顔に見える巨岩が特徴です。



見た目は険しいですが登山道は整備されており、頂上付近まで初心者でも登頂可能な中級コースです。
頂上に立てば、目前に香港島と九龍の高層ビル群が迫り、背後には新界の山並みまで一望できる360度の大パノラマ。特に晴れた日にはビクトリア港と南シナ海まで見渡せ、その壮大な景色に思わず感動するでしょう。


香港市民にとっても特別な山であり、“獅子山精神”という言葉があるほど象徴的な存在です。山頂直下はやや岩場で注意が必要ですが、それだけの価値がある景観が待っています。
大嶼山の高峰(鳳凰山・大東山) – 雲海に浮かぶ朝日と銀世界のススキ
大嶼島(ランタオ島)
大嶼島(ランタオ島)には香港で2番目と3番目に高い山、鳳凰山(934m)と大東山(869m)があります。
鳳凰山(ランタオピーク)は山頂から望むご来光(サンライズ)が有名で、真っ暗な未明から登って夜明けを見る達成感は格別です。



ただし深夜登山は経験者向けで難易度が上がるため要注意。
日中に普通に登る分には整備された石段が多く、見た目ほど危険な山ではありません。一方の大東山(サンセットピーク)は名前のとおり夕日の名所。


秋から冬にかけて山頂草原一面がススキの銀穂で埋まり、陽光を浴びて金色に輝く様子は幻想的です。頂上付近にはレトロな石造りの避難小屋が点在し、草原と相まってまるでヨーロッパの山岳風景のよう。
ランタオ島の雄大な自然を満喫できる上級者向けコースです。
西貢・大浪湾と蚺蛇尖 – 秘境ビーチと“香港一険しい”尖峰
新界・西貢(サイクン)エリアは、エメラルド色の海と白い砂浜が美しい大浪湾(タイロン湾)などがあり、香港屈指のトレッキング天国です。



中でも蚺蛇尖(Sharp Peak)は高さ468mながら切り立った稜線で知られ、「香港で最も険しい山」と称される上級コースにゃ。
「香港三尖」という難関3つの尖った山の中でも筆頭に挙げられ、山腹には滑りやすい砂利の急斜面が続くため、登山道には「危険、覚悟のある者のみ進め」の警告看板が立つほどです。
上級者向けではありますが、その先にある景色は格別。


尖峰から見下ろすと、西貢半島の入り組んだ海岸線とエメラルドグリーンの海、無人のビーチが点在する光景が広がり、その壮観さには言葉を失います。
体力に自信のある方はぜひ挑戦してみてください。難しい場合でも、マクレホース・トレイル第2段のルートを使って大浪湾のビーチまで往復するだけでも十分に絶景を味わえますよ。
飛鵝山(スイサイドクリフ) – スリル満点の断崖絶景
九龍東部にある飛鵝山(フェイゴーサン、別名:鵝頭山)は、通称「自殺崖(スイサイドクリフ)」と呼ばれる崖のビュースポットがインスタ映えで有名になった山です。


標高602mの頂上付近には、垂直に切り立った崖の縁に座って下界を見下ろせるポイントがあり、若者を中心に人気を博しています。
そこから眺める九龍の街並みと港の景色はスリル満点ですが、名前の通り非常に危険な場所でもあります。



近年この崖での転落事故も報告されているため、安全確保の装備や十分な経験がない初心者は絶対に真似しないでください。
ライオンロックや魔鬼山など、安全に楽しめる場所からでも似たような夜景は眺められますので、無理のない範囲で香港夜景ハイキングを楽しみましょう。
大帽山(タイモーサン) – 香港最高峰で雲海に出会う
新界西部の大帽山(957m)は香港で一番標高の高い山。
ゆるやかな舗装路経由で山頂付近まで行けるため、体力に自信があれば初心者でも登頂可能なコースです。ただし標高が高い分天候が変わりやすく、湿度の高い日は濃い霧(ミルクティーのような霧と表現されます)に包まれることもしばしば。



しかし条件が揃えば、山頂からは雲海が眼下に広がり、島々の間から朝日が昇る神秘的な光景を見られることもあります。
また夜間は天文愛好家が集まる星空観察スポットにもなっています。





頂上まで行かずとも、途中にある甘塘園(スイートガムウッズ)では秋に紅葉するタイワンフウの森と点在する無数の小島(通称「千島湖」)の風景が楽しめるなど、季節折々の自然美を堪能できるはずにゃ。
香港にはこの他にも数えきれないハイキングコースがあります。全長100km超の超長距離コースから、離島ののんびり散策路、滝をめぐる沢登り的なルートまで実に様々です。
一歩ずつ経験を積んで、ぜひお気に入りの絶景を探してみてくださいね。
香港の四大トレイルとマップ情報
香港のハイカーにとって避けて通れない存在が「四大トレイル」と呼ばれる長距離ハイキングコースです。



これは香港政府が整備した4本の主要トレイルで、それぞれマクレホース・トレイル、ウィルソン・トレイル、ランタオ・トレイル、香港トレイルと名付けられています。
延べ300km近い道のりになりますが、各トレイルはセクション(分割区間)ごとに区切られており、一度に全て踏破しなくても区間ごとの日帰りハイキングとして楽しむことが可能です。



以下に四大トレイルの概要を紹介します(各トレイルの詳細マップは政府観光局サイトや郊野公園サービスセンター等で入手できます)。
マクレホース・トレイル (MacLehose Trail)
新界を東西に横断する香港最長のトレイル。全長100km・10セクションに及び、1979年に開通した香港初の長距離ハイキングコースです。名前は当時の総督マクレホース卿にちなみます。
西貢の万宜水庫(High Island Reservoir)をスタートし、ユネスコ世界ジオパークの六角柱状節理、西貢半島の秘境ビーチ、大埔の山々、九龍の象徴ライオンロック、そして新界西端の屯門まで、香港の多彩な景勝地をこれ一本で網羅できます。


アップダウンの激しい難所もありますが、世界でもトップクラスのトレイルとして評価が高く、毎年秋にはチャリティイベントの「オックスファム・トレイルウォーカー(100kmを48時間以内に踏破)」も開催されています。
ウィルソン・トレイル (Wilson Trail)
1996年開通、全長78km・10セクションのトレイルです。


スタートは香港島南部のスタンレー(赤柱)、一度ビクトリア港を渡って九龍半島を縦断し、新界北部の南涌まで続くというユニークなルート。香港島・九龍・新界という3つの地域をまたぐ唯一のトレイルで、8つの郊野公園を横切ります。



都市景観と田舎の古い村落をどちらも味わえるのも特徴で、アップダウンは多いものの変化に富んだコースです。
途中、飛行機の離着陸が間近に見える九龍ピークや、新界の名山・八仙嶺なども経由します。なお名称はウィルソン元総督(最後の英人総督の一人)にちなみます。
ランタオ・トレイル (Lantau Trail)
1984年開通、全長70km・12セクションに及ぶランタオ島一周トレイルです。
フェリー港のある梅窩を起終点に島をぐるっと反時計回りに巡ります。最高地点は鳳凰山(934m)で、香港第2位の高峰を踏破するダイナミックなコースです。



続くセクションでは大東山や貝璐山(ペイロー山)など山岳絶景が楽しめ、後半は芝草の丘陵や海岸線沿いの穏やかな道へと変化します。ランタオ島には高層ビルがほとんど無いため、終始手付かずの自然景観を満喫できるのが魅力にゃ。
途中には天壇大仏や大澳の水上家屋など観光名所も近いポイントがあり、セクション単位で区切って観光ついでに歩いてみるのも良いでしょう。
香港トレイル (Hong Kong Trail)
1985年開通、全長50km・8セクションの香港島縦断トレイルです。
ビクトリアピークの麓(炉峰峡)からスタートし、港島の山並みに沿って東へ進み、最後は石澳の大浪湾(ビッグウェーブベイ)に降り立ちます。四大トレイルの中では最も短く標高差も小さいため、比較的初心者向けと言われます。
各セクションの終点がバス停や街に近いことが多く、途中でエスケープしやすいのも特徴です。



コース上にはピークの鬱蒼とした熱帯林、薄扶林の貯水池群、橫欄貝水塘(ワンチャイガップ水塘)のせせらぎ、山頂から望む南シナ海の展望など、香港島の自然を存分に感じられるスポットが点在します。
初めてロングトレイルに挑戦するなら香港トレイルの1〜2セクションを日帰りで歩いてみるのがおすすめです。



香港トレイルのマップは観光局サイトでPDFをダウンロードできるほか、セクションごとに道標と案内図が整備されているので安心です。
「Hong Kong Trail Map」と英語で検索すれば公式情報が出てきますので活用してくださいね。
香港ハイキングサークル・グループに参加しよう
香港では現地の人々もハイキングが大好きで、週末になると多くのグループが山に繰り出します。
一人で行くのが不安な初心者の方は、思い切ってハイキングサークル(登山グループ)に参加してみるのもおすすめです。
駐在員や現地在住の日本人が集まるグループから、国際色豊かな英語メインのグループまで様々なコミュニティがあります。
例えば、Facebook上には日本人在住者コミュニティでハイキング仲間を募っている投稿があったり、Meetup(ミートアップ)というアプリでは誰でも参加できる現地発のハイキングイベントが頻繁に開催されています。
一般社団法人日本香港人協会でも過去にハイキングイベントを企画したことがあり、日本人同士で安心して参加できる機会もあります。
また、香港の大学や企業のOBで構成された登山愛好会なども存在し、縁があればそうしたサークルに招かれることもあるでしょう。



ハイキングサークルって興味あるけど、知らない人だらけの中に飛び込むのはちょっと緊張…



最初は誰でもドキドキしますよね。でも香港在住の日本人グループなら言葉も通じますし心強いですよ。みんな山好き仲間なので共通の話題ですぐ打ち解けられます。それにグループだと安全面でも安心です。現地のハイカーは親切な方が多いので、思い切って参加してみる価値ありですよ!
実際、私も最初は単独行が不安でMeetup経由のグループハイクに参加しましたが、道中で色々教えてもらえたり新しい友人ができたりと、とても良い体験でした。



香港の自然の中をワイワイと語り合いながら歩く楽しさは、ソロハイクとはまた違った魅力があります。
定期的に同じメンバーで活動するサークルに入れば、情報交換できたりレベルアップの励みにもなりますね。
まとめ
香港のハイキングは「手軽さ」「多様さ」「絶景」の三拍子が揃い、初心者から上級者まで満足できるフィールドです。
初心者のうちはアクセスしやすいコースで香港の自然に親しみ、経験を積んだら絶景ルートやロングトレイルにも少しずつチャレンジしてみましょう。



都市と自然が近接する香港だからこそ、一日のうちに摩天楼の景色と山頂からの大パノラマを両方味わえる贅沢も可能です。
ぜひ本記事を参考に、安全に留意しながら香港ハイキングを思い切り楽しんでください。きっとあなたも「次はどの山に登ろう?」と週末が待ち遠しくなるはずです!香港の大自然が、あなたの冒険を待っています。
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