香港大学は、世界大学ランキングでも常に上位に入るアジア屈指の名門大学です。近年では東京大学を世界ランキングで上回ることもあり、日本の高校生・大学生・社会人からも注目を集めています。


建物かっこえ〜!



そんな香港大学の実力や特徴、留学情報を網羅的に紹介します。



香港大学って、世界的に有名で東京大学よりランキングが上なんだって?具体的にどのくらいすごいの?



そうだにゃ。例えばQS世界大学ランキングでは香港大学は2025年に世界17位、アジアでもトップクラスなんだ。世界中から優秀な学生が集まる国際色豊かな大学なんだにゃ



へぇ…!でもQSランキングって何?専門的でよく分からないかも…



QSは世界的な大学評価機関クアクアレリ・シモンズのランキングで、教育水準や研究力、国際性など総合的に大学の実力を評価したものなんだ。香港大学はそのランキングで常に上位に入っているから、世界的に見ても評価が高いということだよ
それでは、香港大学のランキングや入学難易度、学部・大学院情報、MBAプログラム、留学制度、日本の大学との比較、学費・奨学金などについて詳しく見ていきましょう。












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香港大学の世界ランキングとアジアにおける位置づけ
まずは香港大学の世界大学ランキングでの実績を確認します。香港大学(HKU)は世界的な大学ランキングで毎年高い評価を受けています。
QS世界大学ランキング 2025
世界17位(前年26位)。この年は東京大学が32位(前年28位)で、香港大学は東大を上回りました。香港大学はアジア全体でも4位に入っています。
THE世界大学ランキング 2024
世界35位(前年31位)。東京大学は29位(前年39位)で、THEでは東大が香港大学を上回っています。もっとも、東大が順位を上げた背景には、新指標(特許への貢献度)による評価向上があるようです。
QSアジア大学ランキング 2025
アジア第2位。1位は北京大学、3位シンガポール国立大学で、香港大学はアジアでもトップクラスです。日本の最上位は東京大学の21位(アジア)にとどまりました。



香港大学は世界・アジアの大学ランキングでトップレベルに位置しており、「アジアを代表する大学の一つ」として国際的に認知されています。特に国際性や研究力で高い評価を受けており、教育の質も世界最高水準と評されています。
なお、香港大学は分野別のランキングでも優れた成績を収めています。例えばQS学部別ランキング2025では、香港大学の「歯科医学」が世界2位、「教育学」が3位、「言語学」が9位、「地理学」が10位にランクインしました。
これは香港大学が特定の専門分野でも世界トップクラスの実績を持つことを示しています。
入学難易度 – 香港大学のレベルはどれくらい?(偏差値・難易度)



「香港大学のレベルは東大より高いのか?」という疑問もよく聞かれます。
世界ランキング上では前述の通り香港大学が東大を上回る年もありますが、入学難易度を単純比較するのは容易ではありません。ただ、いくつかの指標から香港大学の難易度を考えてみましょう。
合格率
香港大学の合格率は約10%程度とされています。
これは日本の難関大学に匹敵する狭き門です。例えば東京大学の一般入試の合格率も概ね10~20%程度と言われますので、香港大学も同程度に厳しい競争を勝ち抜く必要があります。
香港での成績上位者が集中
香港では高校卒業時に受験する統一試験(香港中学文憑試験, HKDSE)の成績上位者が香港大学に進学します。
HKDSEでは最高評価の「5(ファイブダブルスター)」がトップ約10%の成績ですが、香港大学合格者はまさにこのクラスの成績層です。日本で言えば、全国模試でトップクラスの学生が集うようなイメージです。
「偏差値」に換算すると?
日本の大学入試の物差しである偏差値に直接換算するのは難しいものの、教育関係者の間では「香港大学の難易度は日本の東大・京大レベル(偏差値にして67~70程度)」との声もあります。
実際、香港大学は「日本でいうと東大・京大レベルの名門大学」と紹介されることもあります。つまり国内トップクラスの学力が求められると考えてよいでしょう。



とはいえ、大学ランキングの評価基準には国による得手不得手があり、一概に「香港大学のほうが東大より学力レベルが上」と断定することはできません。
実際に香港大学の博士号取得者と交流した日本人の意見では「学力の面で特別レベルが高いと感じない。ランキングは論文数や英語環境が有利なだけ」という指摘もあります。



つまり、香港大学=入るのが東大より難しいと単純化するのではなく、「選抜方法や環境が異なるトップ大学」と捉えるのが適切でしょう。



香港大学って偏差値だとどれくらいなの?



日本の尺度に無理やり当てはめれば偏差値68前後とも言われるかにゃ。つまり東大や京都大学など日本の最難関大学に匹敵するレベルってことだね。ただし香港大学は入試科目や言語も違うから、一概に比較はできないんだにゃ



なるほど。合格率10%って聞くと相当狭き門だし、やっぱり簡単ではないのね…!
香港における大学比較 – 他の香港の大学と比べてどれくらい?
香港大学は香港国内でトップの大学です。同じ香港の大学と比較するとどのような位置づけになるのか、押さえておきましょう。



香港には全部で11の大学があります。その中で伝統的に「三大大学」と呼ばれるのが、香港大学(HKU)、香港科技大学(HKUST)、香港中文大学(CUHK)の3校です。
この三大大学はいずれも世界ランキングトップ100常連の名門で、香港人学生に特に人気があります。



近年の香港内での大学ランキングや評価を総合すると、1位:香港大学、2位:香港科技大学、3位:香港中文大学という序列になることが多いです。
続いて香港城市大学(CityU)、香港理工大学(PolyU)が4位・5位といった位置づけです。実際、QS世界大学ランキング2025では香港大学(17位)、香港科技大学(=47位)、香港中文大学(36位)がいずれもトップ50入りしています。
他にも香港城市大学や香港理工大学もトップ100前後にランクインしており、香港には世界的に見ても優秀な大学が揃っています。
各大学の特徴を見ると、例えば香港科技大学(HKUST)は1991年創立と新しいながら理工系に特化して急速に台頭した大学で、工学・IT分野で強みを持ちます。



香港中文大学(CUHK)は伝統的に人文・社会科学や中国文化の研究で知られ、中国本土との学術交流も深い大学にゃ。
また、CUHKやCityUは中国語(広東語や北京語)での教育科目も多く、香港の地域社会に根ざした教育を行っています。



一方、香港大学は全学的に英語を共通言語とする国際性が大きな特徴で、学部構成も医学・工学からビジネス・人文科学まで幅広く、香港で最も総合力の高い大学と評されています。
要するに、香港大学は「香港で最もレベルが高い総合大学」という位置づけです。他の香港の大学も優秀ですが、歴史・知名度・国際評価の面で香港大学が一歩リードしており、香港内外からトップレベルの学生・研究者が集まっています。
学士課程(本科) – 学部・専攻、入学条件、授業料、英語要件
香港大学の学士課程(学部課程)について、その概要を説明します。学部生にとってどのような環境で何を学べるのか、日本からの出願条件や必要な学力・英語力はどの程度かを見ていきましょう。
学部と専攻の一覧・特徴



香港大学は現在10の学部(Faculty)を擁する総合大学です。1911年の開学当初は医学部・工学部・文学部の3学部のみでしたが、その後100年以上の発展を経て、現在では以下のような幅広い分野をカバーしています。
- 医学部 (Li Ka Shing Faculty of Medicine) – 香港最古の医学教育機関であり、医学・歯学・看護学などを提供。とくに歯学は世界ランキング2位に入るほど高い評価。
- 工学部 (Faculty of Engineering) – 各種工学分野の学科を持ち、香港の工業化を支えてきた伝統ある工学教育。
- 理学部 (Faculty of Science) – 基礎科学からデータサイエンスまで幅広い専攻がある。
- 文学部 (Faculty of Arts) – 人文科学・社会科学系。香港や東アジアの文化研究から言語学まで充実。
- 社会科学学部 (Faculty of Social Sciences) – 経済学、政治学、心理学など社会科学全般。
- 法学部 (Faculty of Law) – イングランド系のコモンローに基づく法律教育で知られる。
- 経営管理・経済学部 (Faculty of Business and Economics) – ビジネススクールに相当し、MBAを含む経営・経済分野を担当。
- 教育学部 (Faculty of Education) – 教育学・教師養成。QSランキングで世界3位に入る教育学科を有する。
- 建築学部 (Faculty of Architecture) – 建築・都市計画など(学部名は建築ですがデザイン系も含む)。
- 歯学部 (Faculty of Dentistry) – 歯科医学分野で世界的評価が高い(QS学科別ランキング世界2位)。
以上のように、多岐にわたる分野の学部・専攻が存在します。
キャンパスは香港島の西部・薄扶林(ポクフラム)に位置し、最先端の設備と歴史的建築が融合した美しい環境です。


在籍する学生数は学部生で約17,500人で、そのうち約4,400人(25%)が留学生です。
授業は基本的に英語で行われます(一部の人文学系科目等で中国語〔広東語や普通話〕が使われることもあります)。



英語が共通言語のため、広東語が話せなくても留学生は問題なく授業についていけますし、キャンパス内では国籍に関係なく英語でコミュニケーションが取られています。
学部課程への入学条件(日本人の場合)
香港大学の学部に日本から正規留学する場合、主に3つのルートがあります。
- 日本の高等学校卒業資格で出願: 日本の高校を卒業していれば出願資格は得られます。ただし評定平均が5段階中4.5以上など非常に高い成績が要求されます。具体的には各学部ごとに基準がありますが、トップレベルの高校成績が必要です。また、後述する英語力基準も満たす必要があります。
- 国際バカロレア(IB)資格で出願: IB Diplomaを取得している場合も有力なルートです。成績優秀なIB卒業生には奨学金も用意されています(後述)。IB得点45満点中およそ38点以上が目安とも言われます(HKU側の提示基準は45点中最低37点程度ですが、実際の合格者は40点前後が多いようです)。
- 外国の大学入試資格で出願(例:GCE Aレベルなど): イギリスのAレベルや米国SATなど、国際的な大学入学資格でも出願可能です。特にGCE Aレベルでは5科目でA(エースター)を複数取得するようなトップ成績なら有利です。



要するに、日本の一般的な大学受験とは異なり、高校在学中の成績評価や国際資格が重視されます。また、香港大学は入試(筆記試験)は課さず、書類審査+必要に応じて面接・追加課題で総合判定する方式です。
したがって、高校の成績や課外活動、推薦状、エッセイなども重要になります。
学部の授業料・学費と奨学金



この額は英国や米国の名門大学と比べると割安ですが、日本の国公立大学よりは大幅に高い水準です。ただし、香港政府や大学独自の奨学金も充実しており、優秀な学生には学費減免のチャンスがあります。
奨学金制度: 香港大学は成績優秀な入学者に対し太っ腹な奨学金を提供しています。例えば:
- HKU入学奨学金(IB Diploma向け): IB満点の45点で入学した学生には授業料全額免除、44点でも授業料半額免除の奨学金資格が自動的に与えられます。
- HKU入学奨学金(GCE Aレベル向け): Aレベルで5科目すべてAを取得して入学した学生には授業料全額をカバーする奨学金が支給されます。こちらも出願すれば自動的に選考対象となります。



これらの奨学金は出願時に別途申請しなくても、条件を満たす学生は自動的に受給候補となる仕組みです。まさにトップ成績で合格した学生を手厚く優遇する制度と言えます。



努力で勝ち取りたい奨学金にゃが努力しなくていい天才がこういうのいつも奪っていくのよにゃ



(過去になんかあった・・・?)
学生寮の費用は年間HK$17,290~37,940程度(約26万~57万円)とリーズナブルで、個室や新しい設備の寮でも50万円台/年ほどです。
一方、民間アパートを借りる場合は年間HK$30,000~50,000(約45万~75万円)程度が目安です。生活費(食費や日用品、交通費など)は人によりますが、最大で年間HK$50,000(約75万円)ほど見積もっておけば安心でしょう。
以下に学費と主な生活コストの目安をまとめた表を示します。
費用項目 | 金額 (HK$) | 金額の目安 (日本円) |
---|---|---|
授業料(年間) | HK$182,000 | 約327万円 |
学生寮費(年間) | HK$17,290~37,940 | 約31万~68万円 |
キャンパス外住宅家賃(年間) | HK$30,000~50,000 | 約54万~90万円 |
生活費の目安(年間) | ~HK$50,000 | ~約90万円 |
注: 1HK$=18円で計算。また為替レートにより円換算額は変動します
日本の物価と比べると、香港は家賃や外食費がやや高めですが、寮に入ればコストは抑えられます。奨学金を得られれば学費負担も軽減されるため、うまく活用したいところです。
大学院課程(修士・博士) – プログラム概要と入学条件
香港大学には学士課程だけでなく、大学院課程も充実しています。修士(Master)や博士(PhD)課程について、そのプログラム概要や入学要件を見ていきましょう。
修士課程(Master’s Programmes)
香港大学の修士課程には、大きく分けて授業型の修士課程(Taught Postgraduate, TPg)と研究型の修士課程(MPhilなど)があります。



授業型修士は日本でいう専門職大学院・修士に相当し、1~2年程度で専門知識を深めるプログラムです。MBA(経営学修士)もこの一種です。研究型のMPhil課程は博士前期課程に相当し、研究プロジェクトを行う点で異なります。



MBAは日本の大企業からもよく派遣されてきていますね。
香港大学は大学院生の数が学部生に匹敵する規模を持ち、特に授業型修士の在籍者は約12,600人にも上ります。これは学部生より多いほどで、その半数以上(約6,300人)が留学生です。
世界中からプロフェッショナル志向の学生が集まり、大学院レベルでは留学生比率が特に高いことが特徴です。
加えて成績要件として大学でのGPAが高水準であること(日本の大学の評定で概ね3.0以上、できれば3.5以上が望ましい)、関連分野のバックグラウンドがあることが求められます。
さらに英語力も引き続き重要で、TOEFLやIELTSで十分なスコア(前述のようにTOEFL90点台など)を提出する必要があります。授業型修士の場合、仕事経験は必須ではありませんが、社会人経験がある応募者も多く見られます。
例えば人文社会系の修士は年間HK$150,000前後、MBAなど経営系はHK$500,000以上(MBA詳細は後述)といった具合です。
多くのプログラムは1~1.5年で完了するため、トータルの費用は学部4年に比べれば短期間で済みます。ただし香港は全般に大学院の授業料が高めなので、費用計画は綿密に立てましょう。
特に博士課程ではフルタイムの学生に奨学金付きポジションを提供するケースが多く、授業料免除+月額の生活費支給が受けられることもあります。
修士課程向けには成績優秀者への一部免除や、企業スポンサーの奨学金などが存在しますが、学部ほど豊富ではないため、自費留学の場合は留学予算を十分に確保することが重要です。
博士課程(PhD Programmes)



博士課程は通常3~4年間の研究プログラムで、各専門分野で最先端の研究に従事します。香港大学のPhD課程在籍者は約3,500人で、その大部分(約2,900人)が留学生です。これは世界中から博士研究を志す人材が香港大学に集まっていることを意味するにゃ。
加えて研究計画書(Research Proposal)や指導教員候補とのマッチングが重視されます。研究分野での業績(学会発表や論文など)があれば有利です。もちろん英語力も必須で、専門分野の高度な論文読解・執筆力が求められます。
香港大学は研究型大学としても評価が高く、NatureやScienceといった国際学術誌への論文掲載も盛んです。
分野によってはアジアトップクラスの研究室もあり、例えば医学・生物学系では中国本土や欧米の研究機関と連携したプロジェクトも行われています。
博士課程の学生にはTA(ティーチングアシスタント)やRA(リサーチアシスタント)として教育・研究補助の機会もあり、キャリア育成が図られています。
香港政府のHong Kong PhD Fellowship Schemeでは月額約HK$27,600(約40万円)の手当とカンファレンス参加費などが支給されます。
また大学独自のGraduate Scholarshipもあり、多くのPhD学生は実質的に給与を受け取りながら研究に専念できます。これは日本の博士課程に比べ経済的待遇が良い点で、香港大学の魅力ともいえます。
✔️ ワンポイント: 香港大学の大学院課程は、その国際性から研究ネットワークが非常にグローバルです。指導教員やクラスメイトに占める外国人の割合が高く、研究会や授業でも英語が飛び交います。日本人にとっては最初戸惑うかもしれませんが、国際学会で発表したり多様なバックグラウンドの研究仲間と切磋琢磨できる環境は、大きな成長機会となるでしょう。
香港大学MBAプログラムの概要
ビジネスパーソンに人気のMBA(経営学修士)に関して、香港大学MBAプログラムについて詳しく解説します。



香港大学MBAはアジアでトップクラスの評価を受けており、香港・中国ビジネスの知見と欧米での経験を組み合わせたユニークな構成が特徴です。
HKU MBAの基本特徴
香港大学MBAは1年制のフルタイムMBAで、香港でのコア科目履修+海外提携校での留学というハイブリッド形式を取っています。



具体的には最初の約8ヶ月を香港大学で過ごした後、残り4ヶ月をロンドン・ビジネススクール(LBS)、コロンビア大学(CBS)(ニューヨーク)、または中国・復旦大学のいずれかに留学して修了するカリキュラムです。
これによりアジア市場の知識と欧米のビジネスネットワーク双方を得られるプログラムとなっています。
2024年度の学生数は58人。留学生比率は98%と圧倒的に国際色豊かで、平均年齢は29歳、平均勤務経験年数は6年程度です。



ほぼ全員が海外から集まるメンバーで構成され、日本人も毎年数名が在籍しています(2021年入学クラスでは日本人が11.4%=5名だったとのデータがあります)。
英語力はTOEFL iBT80点以上またはIELTS6.5以上が目安。合格率は約39%で、409名の志願者に対し約160名が合格(最終的に50名前後入学)という競争率です。
項目 | データ |
---|---|
プログラム期間 | 12ヶ月(香港8ヶ月 + 提携校4ヶ月) |
年間授業料 | HK$468,000(約840万円) |
総費用(生活費込み) | HK$598,000(約1080万円) |
クラス定員 | 約58名 |
合格率 | 約39% |
平均GMAT | 640 |
平均勤務経験 | 約6年 |
留学生比率 | 98% |
英語要件 | TOEFL 80点以上 / IELTS 6.5以上 |
一見高額ですが、MBAとしては世界標準的な学費です。香港大学はメリットベースの奨学金も用意しており、優秀な出願者には一部授業料免除が与えられる場合もあります。



また、香港やシンガポールのMBAは米欧より費用対効果が高い(期間が短く学費も比較的安い)という声もあります。
HKU MBAの評価とランキング
香港大学MBAは世界ランキングでも上位に顔を出すプログラムです。ただし、年によって順位の変動があります。
- Financial Times (FT) ランキング: FTのグローバルMBAランキングでは近年やや順位を下げており、2025年版で世界第45位となっています。FTは卒業生の給与水準・上昇率を重視するため、香港大学MBAは欧米トップ校に比べると平均給与で劣る分、順位に響いているとの分析があります。
- Economist ランキング: 一方、イギリスのエコノミスト誌によるMBAランキング(アジア地域)では第2位にランクされており、依然としてアジア屈指のMBAとして評価されています。特に金融分野では世界ランキング13位に選ばれるなど専門領域で高い評価もあります。



こうした通り、評価指標によって順位は変わりますが、香港大学MBAは「アジアトップクラスのビジネススクール」であることに違いはありません。
卒業生の平均年収は約10.5万米ドルとも報告されており(FT調べ)、香港・中国・シンガポールなどアジア地域でキャリアを築く上で強いブランドとなっています。
MBAプログラムの特色 – アジアとグローバルの融合



香港大学MBA最大の特色は、アジアのビジネス環境にフォーカスしつつグローバル経験も積める点です。香港で学んだ後にLBSやCBSへの留学機会が組み込まれているため、「アジア発グローバル」の視座を身につけられます。
香港という国際金融センターでのネットワーク構築に加え、ロンドン・ニューヨークでの研修で世界的なビジネス人脈も得られるユニークなカリキュラムです。
また、キャリア支援が充実していることも特筆されます。HKU MBAでは常勤のキャリアマネージャーが学生約50名に対し5名配置されており、入学前から履歴書指導、入学後すぐにキャリアガイダンス、在学中継続して就職サポートを行います。



さらにはシニアメンタープログラムとして、業界のエグゼクティブ級(例: アリババ元COO等)のメンターと学生をマッチングし、月次でメンタリングを受けられる制度もあります。こうした手厚い支援はMBA留学生にとって心強いポイントです。



MBAってそもそもどういう人が行くの?普通の修士と何が違うの?



MBAはMaster of Business Administrationの略で、経営管理学修士のこと。主に実務経験を積んだ社会人が、マネジメント知識や人脈を得るために行くビジネススクールだよ。香港大学MBAの場合、平均6年の実務経験がある人たちが集まっているんだ。授業もディスカッションやケーススタディ中心で、普通の大学院より実践的なんにゃ



なるほど、だから仕事で役立つスキルとかネットワーク作りに重点が置かれてるのね!
留学制度と日本人学生 – 香港大学で学ぶ日本人はどれくらいいる?
香港大学への留学に興味がある日本人にとって、現地でのサポート体制や日本人学生の数も気になるところです。また、香港大学は交換留学先としても人気があり、日本の大学との提携もあります。
このセクションでは香港大学における留学制度や日本人学生の状況について説明します。
留学プログラム・交換留学制度



香港大学は世界の多くの大学と学生交換協定を結んでおり、毎年多数の交換留学生を受け入れています。日本の大学とも交流があり、東京大学、京都大学、早稲田大学、慶應義塾大学などとの間で交換留学制度があります。
例えば東京大学から香港大学への交換留学プログラムでは、1年間HKUで学ぶことが可能で、多くの東大生が利用しています(※2019年には東大からHKUに交換留学予定だった学生が香港情勢により一時帰国…というニュースもありました)。
交換留学生としてHKUに来る場合、香港大学の授業料は免除され、自大学の授業料のみで留学できるメリットがあります。



一方、香港大学から日本への留学(交換留学)に来る学生もいます。香港大学内には日本研究学科(Department of Japanese Studies)があり、日本語や日本文化を学ぶ香港人学生も多くいます。
そのため日本への関心も高く、交換留学で日本の大学に行く香港大学生も見られます。
日本人正規学生の人数と傾向
香港大学の正規課程(学部・大学院)に在籍する日本人学生数は、それほど多くはありません。正確な人数統計は公表されていませんが、体感的には学部生・大学院生合わせて数十名程度と見られます。
キャンパス内で日本人同士が頻繁に出会うことは少なく、「香港大学では日本人の学生をあまり見かけない」という声もあります(※香港大学日本人学生会などの組織は特に無く、日本人留学生はそれぞれ現地に溶け込んで学生生活を送っているようです)。



特に学部レベルでは、日本からわざわざ香港の大学に正規進学するケースはまだ珍しく、一学年に数名程度と推測されます。その背景には言語(英語)や文化のハードル、情報の少なさがあるでしょう。
しかし近年、香港大学の世界的評価が高まるにつれ日本人の志願者も増加傾向にあります。実際、国際バカロレア経由でHKUに進学する日本人生徒や、大学卒業後に香港の大学院に進むケースが徐々に出てきています。



大学院(特にMBAや専門職大学院)では、企業派遣や自己応募で日本人社会人が進学する例が見られます。前述したMBAでは毎年数名の日本人が在籍しており、他にも教育学修士や公共政策修士などで日本人留学生が活躍しています。
日本人学生の体験談・傾向
香港大学で学ぶ日本人は、その国際性に魅力を感じて進学した人が多いようです。



「アジアで英語環境のトップ大学に身を置きたい」という動機や、香港・中国でのキャリアを見据えて進学するケースもあります。
また、香港は日本に比較的近く、治安も良く生活しやすいことから「英米より挑戦しやすい留学先」として選ぶ人もいます。
実際に香港大学に留学した日本人の声として、以下のようなものがあります。
- 「授業はほとんど英語なので初めは大変だったが、プレゼンテーションなど実践的な課題が多く自分の殻を破れた」(学部交換留学生の感想)
- 「香港大学の学生はみな発言が積極的。最初は圧倒されたが、だんだん議論に慣れて自信がついた」(大学院留学生の体験)
- 「東大で受けていた講義より内容自体は易しく感じた。しかしプレゼンやディスカッションが多く、自分から考えて動く力が鍛えられた」(東大から1年間留学した学生の談)
特に最後のコメントは興味深く、「香港大学の勉強は東大よりずっと簡単だった。



でも発表の機会が圧倒的に多く、学ぶ内容も実践的だ」というものです。香港大学では学生に自主的にプレゼンやプロジェクトをさせる授業が多く、単に詰め込みの難しい知識を教えるよりも応用力やコミュニケーション力を重視する風土があります。
これは日本の大学には少ない経験で、日本人学生にとって大きな財産になるでしょう。



また、香港大学には日本人教員や日本企業とのコネクションも存在します。キャンパスでは日系企業主催のキャリアセミナーが開かれたり、香港で働く日本人と交流するチャンスもあるにゃ。
香港在住の日本人コミュニティ(ビジネスパーソンや駐在員)とのネットワーク作りにも恵まれた環境と言えます。
東京大学など日本の大学との比較 – 学力・教育の質・グローバル性
最後に、香港大学と日本の有名大学(特に東京大学)を比較してみましょう。「香港大学と東大、結局どちらが優れているのか?」という問いは単純には答えられませんが、いくつかの観点から違いを整理します。
世界ランキング・知名度の比較
前述の通り、世界大学ランキングでは香港大学が東大を上回る年もあるなど接戦です。
QSでは香港大学が東大より高位、THEでは東大の方が上位という結果でした。国内知名度に関しては、日本国内では当然ながら東京大学が「トップ」であり、香港大学は一般にはあまり知られていません。
しかし国際舞台では、香港大学も東大と肩を並べる名門として認識されています。



実際、ある日本人は「香港大学は日本でいう東大・京大レベルの名門」と表現しています。つまり世界的なブランド力では香港大学も東大も一流と言ってよいでしょう。
教育スタイル・学生生活の比較
教育内容の違い: 東京大学は理論重視・講義中心の伝統的なアカデミック志向が強く、難解な専門知識を深く学ぶ授業が多い傾向です。
一方、香港大学は実践志向で、グループワークやプレゼンテーション課題が多く取り入れられています。東大の学生の話では「東大の授業のほうが内容は難しい。



しかし香港大学では発表スキルや人前で議論する経験が積めた」とのこと。このように、求められる学生スキルが異なる部分があります。香港大学の方がアウトプット重視で、東大はインプット重視とも言えるにゃ。
一方、香港大学は公用語が英語であり、クラスメイトも多国籍です。そのため香港大学の方がグローバルな環境で、日常的に英語でディスカッションし多文化協働する経験が積めます。逆に言えば、日本語で深く議論する訓練は東大の方が積みやすいかもしれません。
一方、香港大学の学生の約44%は外国出身者であり、教員も含め国際色豊かです。例えば香港大学ではクラスに欧米・アジア各国の学生が混在し、文化的背景の違う人々と切磋琢磨する日々となります。東大では海外経験は自ら積極的に留学に行かないと得にくいですが、香港大学ではキャンパスにいながらにしてグローバルな視野が養えます。
学力・研究力の比較
香港大学はNatureなどの論文数も多く研究成果が豊富なため、研究力ではむしろ香港大学が上との指摘もあります。ただし、東大にはノーベル賞級の成果を挙げてきた長い研究の伝統があり、広い分野での底力という面で一日の長があるでしょう。
東大は優秀な研究をしていても日本語発信だったり外国人教員比率が低かったりで、ランキング指標上不利なのです。一方、香港大学は全て英語で研究教育している強みがあります。
したがってランキングでは香港大学有利ですが、学問の絶対的水準ですぐに差がつくわけではありません。極端に言えば、「言語を英語に切り替えれば東大ももっと上位に来る可能性が高い」とも言われます。
卒業後の進路・キャリア
香港大学はイギリス植民地時代からの歴史もあり、香港や東南アジアのエリート層に大きなネットワークを持っています。
グローバル企業への就職では香港大学のブランドも有効で、特に金融・コンサル業界で強みがあります。日本企業への就職という観点では東大の方が圧倒的に有利ですが、国際就職という点では香港大学の人脈が活きる場面も多いでしょう。
一方、香港大学の卒業生は欧米の大学院やMBAに進む割合も高いです(HKUからハーバードやオックスフォードの大学院に進学した例も多数あります)。グローバルな高等教育へのアクセスという意味では、香港大学出身であることが強みになることもあります。
まとめると、香港大学と東京大学はアジアの二大名門でありつつ、教育スタイルや環境に違いがあります。どちらが良いかは目的次第ですが、「日本で深い専門知識を磨きたいなら東大、英語環境で国際的なスキルを身につけたいなら香港大学」という見方もできるでしょう。実際に両校を経験した学生からは「どちらが上というよりタイプが違う」という声が聞かれます。いずれにせよ、香港大学で学ぶ経験は日本では得難い視点とネットワークを与えてくれるはずです。
学費・生活費・奨学金まとめ(日本と比較して)
最後に、香港大学の費用面と奨学金について日本との比較を交えながら整理します。
前述の通り、香港大学の授業料は年間約330万円と日本の大学に比べて高額です。日本の国公立大学の授業料(年約60万円)と比べると5倍以上、私立大学医学部並みの水準です。



ただし、これは欧米の名門大学と比べれば割安感があります(米ハーバード大学は年間500万円以上、英国オックスブリッジも300~400万円程度の授業料)。アジアの一流大学として見れば、香港大学の学費はシンガポール国立大学等と同程度で妥当と言えます。
生活費は、東京の生活費と大きく差はありません。むしろ学生寮が格安な分、住居費込みだと東京より安く済む可能性もあります。
例えば学生寮なら月2万~5万円程度で住めるため、都内で一人暮らしするより経済的です。一方、外食費や交通費は香港の方がやや高めですが、それでも大きな負担増にはなりません。



結果として、年間の総留学費用は学費+生活費で約500万を見込めば十分でしょう。これは米英留学(年間600万~800万円超)と比べればかなり抑えられています。



まぁ、お酒をたくさん飲みたいとか、たくさんデートしたいとかだったら急に生活費は倍以上必要になるにゃ。夜の香港の価格は日本の3倍にゃ。


奨学金については、日本人が利用できる制度として日本政府(文部科学省)の奨学金(国費外国留学支援制度)や、民間財団の奨学金があります。



香港大学自体の奨学金は前述のように成績優秀者向けが中心ですが、日本人留学生でもIBやAレベル経由なら対象になり得ます。また、大学院レベルでは香港政府が全世界の学生対象に給付するPhDフェローシップなど太っ腹な制度があるのも魅力です。
日本の大学は学費が安い反面、奨学金(給付型)の充実度はまだ低く、学生の海外経験の機会提供も限られます。それに対し香港大学は奨学金で優秀層を世界から呼び込み、国際競争力を高める戦略を取っています。
経済面のハードルは決して低くありませんが、奨学金や寮を活用すれば十分乗り越えられる範囲と言えるでしょう。



費用だけ見ると、香港大学って結構お金かかるのね…。でも奨学金があるなら頑張れば何とかなるかも?



そうだね。香港大学は優秀な学生には自動で奨学金を出す制度があるから、成績次第では授業料が全額タダになる可能性もあるんだ。それに学生寮を使えば生活費も抑えられるし、香港は日本に近いから渡航費も欧米より安いよ



東大と比べたら高いけど、アメリカに行くよりは現実的かも…!よし、勉強頑張ってチャレンジしてみようかな!



(いや、エリート界隈ナメすぎ。笑)












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