(※年度によって情報は変わるため、必ず香港日本人学校へ直接お問い合わせください)
香港への移住を控えたご家族や、日本からの駐在員の方に向けて、香港で唯一の日本人学校である「香港日本人学校」について詳しく解説します。

本記事では、香港日本人学校 小学部・中学部の基本情報から教育内容、クラブ活動、教員体制、学費、グローバルクラスなどで網羅的にご紹介します。
日本から香港への教育移住を検討している方にも役立つ情報が満載です。それではいきましょう。






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香港日本人学校の基本情報(設立年・所在地・校舎体制など)
香港日本人学校(Hong Kong Japanese School, HKJS)は、1966年に設立された香港にある日本人向けの学校です。

日本政府(文部科学省)の在外教育施策に基づき、香港在住の日本人児童・生徒のために設置された学校で、香港の私立学校として正式に認可されています。
創立から半世紀以上の歴史を持ち、在外日本人学校の中でも有数の規模と伝統を誇ります。
校舎と学部構成
香港日本人学校は現在、以下のように小学部と中学部の校舎を運営しています。
- 香港日本人学校 香港校(ハッピーバレー)小学部・中学部: 香港島の銅鑼湾(コーズウェイベイ)地区ハッピーバレーに所在。小学1年生から中学3年生までが通います。かつて中学部は香港島北角の別校舎(寶馬山キャンパス)にありましたが、2018年4月に香港校(ハッピーバレー校舎)へ統合移転されました。現在は小学部と中学部が同じ香港校舎内で学んでいます。
- 香港日本人学校 大埔校(たいぽーこう)小学部: 新界エリアの大埔(タイポー)に所在。小学部のみで、主に九龍・新界エリア在住の児童が通学します。大埔校には「日本語学級」と「国際学級」があります。日本語学級は日本人児童向けの小学部で、教育課程は香港校小学部と同じです。一方、国際学級(Japanese International School)は日本人以外の子どもも受け入れるインターナショナル部門で、英語でIB(国際バカロレア)カリキュラムを実施しています。
入学対象と学年



対象学年は小学1年生から中学3年生までです。日本の義務教育に相当する範囲(小学校6年間+中学校3年間)をカバーしています。ただし高校課程はありません。
そのため、香港日本人学校を卒業(中学3年修了)した後は、多くの生徒が日本の高校へ帰国進学します。また駐在期間の延長などで香港に残る場合は、インターナショナルスクールや現地校の高校課程に進むケースもあります(後述)。
所在地アクセス
香港校(ハッピーバレー校舎)は、市街地にありますが公共交通の便はそれほど良くなく、通学範囲も広いため、多くの児童・生徒はスクールバスを利用しています。
大埔校も郊外に位置し公共交通は不便なため、同様にスクールバス網が整備されています。スクールバスは日本人居住エリアに停留所を設け多数運行されており、保護者の送迎負担を軽減しています。
生徒数規模
かつて1990年代には全校で約2,100人在籍したこともありましたが、直近の児童生徒数は数百人規模です。例えば香港校小学部には約182名(うちグローバルクラス4~6年生合計46名、2024年4月時点)、大埔校小学部(日本語学級)には約164名の児童(2024年6月時点)が在籍しています。



中学部は約170名前後(2020年時点で約166名)と報告されています。生徒数は香港の日本人駐在者数や社会情勢に影響され増減する傾向があります。
※2020年前後の香港情勢やコロナ禍で一時的に在留日本人が減少し、生徒数も減ったと言われますが、最新情報は実際に日本人学校に問い合わせて確認しましょう。
カリキュラムの特徴
(詳細は後述しますが)基本的に香港日本人学校の小学部・中学部(国際学級を除く)は、日本国内の文部科学省制定の学習指導要領に準拠した教育課程です。
日本から派遣された教師による授業で、日本と同じ教科書・カリキュラムで学べるのが大きな特徴です。ただし英語教育は強化されており、週に数時間はネイティブの英語教師による英会話の授業が組み込まれています。



また香港という国際都市にある利点を活かし、現地校との交流活動や、多文化理解教育にも力を入れているにゃ(こちらも中学部の特色で後ほど紹介します)。
香港日本人学校 小学部と中学部の違い・校舎体制



前述のとおり、香港日本人学校には小学部と中学部があります。それぞれの違いと校舎体制について整理してみましょう。
小学部(香港校・大埔校)
日本の小学校1年~6年に相当します。香港島の香港校小学部には主に香港島在住の児童が、新界の大埔校には九龍・新界在住の児童が通います。
両校で教育内容に大きな差異はなく、日本の小学校と同様のカリキュラムに週数回の英会話授業が加わる形です。行事も運動会や学芸会など「日本の学校らしい」イベントを取り入れており、日本文化を大切にした教育が行われます。



なお小学部香港校には後述する「グローバルクラス」(小学4~6年対象の特設クラス)が設置されています。
中学部(香港校)
日本の中学校(中学1~3年)に相当します。
2018年までは香港島北角の中学部単独校舎で運営されていましたが、生徒数減少に伴い小学部香港校との校舎統合が行われ、現在はハッピーバレーの香港校内で中学部の教育が行われています。



中学部でも基本的な教育課程は日本国内の中学校と同じですが、香港という環境を活かした総合学習(現地校との交流や国際理解教育)が充実している点が特色です。
部活動(クラブ活動)は中学部で本格的に行われ、小学部のクラブ活動とは異なり、生徒主体の自主性ある活動となっています。
小学部と中学部の接続・進路
小学6年を卒業した児童は希望すればそのまま香港日本人学校中学部(香港校)へ進学できます。前述の通り香港日本人学校に高校は無いため、中学部卒業後の進路は各家庭で選択が必要です。
典型的には日本へ帰国して高校受験をするケースが多いですが、駐在期間延長などで香港に残る場合は、香港のインターナショナルスクールや英語圏のボーディングスクールに進学する生徒もいます。



また「日本の高校に進学させたいが子どもは海外育ちで日本の学習に不安…」という家庭では、途中で現地のインター校から日本人学校中学部に編入し、日本の高校受験に備える例もあります。
このように将来のプランに応じて日本人学校と他校を使い分けることも可能です(※他校との比較は後述)。



しかし別途日本人経営の幼稚園や日本語で保育を行う施設も香港には存在します。また香港日本人補習授業校という週1回(土曜)に日本語教科指導を行う学校もあり、インター校等に通う子どもが日本の教科を学ぶ場となっています。
香港日本人学校中学部の教育内容・特色・クラブ活動
香港日本人学校 中学部では、日本の文部科学省認定の教育課程に基づきつつ、海外校ならではの特色ある教育活動が展開されています。具体的な教育内容や特色, そしてクラブ活動(部活動)について見てみましょう。
日本のカリキュラムに準拠した授業
前述の通り、中学部では日本国内の中学校と同じ学習指導要領に沿った各教科の授業が行われます。



主要教科(国語・数学・理科・社会・英語など)の使用教材は日本と同一の教科書です。これにより、たとえ海外在住中でも日本国内の同学年相当の学力を身に付けることができます。
実際、香港日本人学校の教育レベルは日本の一般的な公立校より高いと評判になることもあります。これは帰国後の編入試験や高校受験でも有利になる点で、多くの保護者が安心感を抱くポイントです。
英語教育の強化
海外の日本人学校ということで英語教育には特に力を入れています。他の日本人学校と同様に、週あたり数コマは英語ネイティブ講師による英会話の授業が実施されています。
日本にいるよりも日常的に英語に触れる機会が多く、英語の授業時間数も日本国内より増えており、生徒の英語力向上につながっています。



加えて、香港の多文化な環境下で生活することで、生徒たちは教室の外でも自然と英語や広東語に触れる機会があり、国際感覚が養われます。
現地校との交流・国際理解教育
香港日本人学校中学部では総合的な学習の時間等を活用して、香港の現地校(現地の中学校)との交流活動を積極的に行っています。
例えば、現地校の生徒との合同イベントやディスカッション、文化交流を通じて、多様な価値観に触れる機会を設けています。



ある報告では、中学部の生徒たちが年数回にわたり香港の英語中学や現地中学と交流し、共同で課題学習やプレゼンテーションを行った事例が紹介されています。
こうした取り組みにより、生徒は国際人としての視野を広げるとともに、自分たちのアイデンティティや日本文化について改めて考える機会を得ています。
学校行事・課外活動
日本の中学校と同様の行事が数多く実施されているのも特色です。
例として、修学旅行(日本の中学校3年に相当する学年で実施)、職場体験学習、体育大会(運動会)、合唱コンクール、さらには百人一首大会など、日本ならではの行事も行われています。



これらの行事は総合学習や各教科の学びと連動させつつ、生徒たちが実行委員となって企画・運営する形が取られています。海外にいながら日本の学校文化を体験できる貴重な機会であり、生徒の自主性・リーダーシップ養成にもつながっているにゃ。
クラブ活動(部活)
中学部では部活動が盛んに行われています。日本の中学校と同様に、運動部・文化部のクラブが複数あり、生徒はいずれかに所属して課外活動に励みます。



具体的なクラブ種目としては、男子サッカー部、バスケットボール部、バレーボール部、卓球部、陸上部などの運動部や、吹奏楽部、美術・アート部、科学部、合唱部、演劇部など文化系の部もあるようです(年度によって変更あり)。
これらの部活動は生徒主体で運営されており、小学部のクラブ活動と比べて生徒の自主性がより尊重されます。例えば小学部では教員がリードする「クラブ活動」が中心ですが、中学部では生徒がキャプテンや部長を務め、練習メニューを工夫したり大会に向けて自主的に練習したりしています。



香港日本人学校中学部の生徒は、このような部活動を通じてチームワークやリーダーシップを学び、充実した学校生活を送っています。
進学実績・学力
香港日本人学校中学部を修了した後の進路について触れておくと、多くの生徒は日本の高校へ帰国しています。難関私立高校や国公立高校に合格するケースも多く、海外在住の経験を活かして帰国子女入試で有利になる生徒もいます。



また香港のインターナショナルスクールへ転校し、そのまま海外大学を目指す道を選ぶ家庭も一部あります。いずれにせよ、香港日本人学校で身につけた確かな学力と語学力は、生徒たちの進学先で大いに役立っています。
保護者からは「日本に帰国してからも安心して学業を続けられた」という声も聞かれます。
香港日本人学校の教員陣と採用方法・教員の質
海外の日本人学校で気になるのが「どんな先生が教えているのか」ではないでしょうか。香港日本人学校の教員構成や採用方法、教員の質について解説します。
教員構成
香港日本人学校では、校長以下ほとんどの教員が日本からの派遣教師です。文部科学省が国内で選抜・研修した教師を海外日本人学校へ一定期間派遣する制度があり、香港日本人学校でもこの制度に基づき多くの日本人教師が赴任しています。



任期は通常3年程度で、任期終了後は日本の元の所属先(公立校等)に戻ります。派遣教員は日本国内での指導経験を積んだベテラン教員が多い傾向にあります。
海外勤務というチャレンジを志願する熱意ある先生方が派遣されており、指導力・適応力に優れた人材が揃っていると評判です。



具体的な教員数は年度によりますが、教職員数は40~50名程度在籍しています(小学部・中学部合計、非常勤含む)。この中には、日本人教員以外に現地採用の職員も含まれます。
例えば英語科目のネイティブ講師や、特別活動の補助スタッフ、一部の幼稚園部門(※幼稚部はありませんが放課後活動等)などで、英語母語話者や現地人スタッフが学校採用される場合もあります。
教員の採用・派遣方法
日本人学校の派遣教員になるには、日本国内で教員として一定の経験を積み、各都道府県教育委員会などを通じて派遣候補に応募する必要があります。
香港日本人学校の場合も、全国から志望者が集まり選考された上で派遣されています。
そのため「狭き門」をくぐってきた優秀な教師が多いと言われます。



また現地で契約更新がある場合や、必要に応じて追加募集がかかるケースもありますが、いずれにせよ日本の教員免許を持ち指導経験豊富な教師が教壇に立っています。
教員の質・評判
保護者から見ると、香港日本人学校の先生たちは「熱心で面倒見が良い」という評判が多いようです。



海外での生活に不安を抱える子どもたちを、日本から赴任した先生方がしっかりサポートしてくれる点は安心材料です。
加えて、日本全国から集まった教員陣は出身地も多様で、いろんな地域の話を聞けるなど子どもにとって刺激になる面もあります。
もっとも派遣任期が3年程度と限られているため、「せっかく慣れ親しんだ先生が日本に帰任してしまう」という寂しさの声もあります。



しかし逆に言えば、定期的に新しい教員が着任して新風を吹き込むことで学校全体の活力が維持されているとも言えます。香港日本人学校は教員間の情報共有や引き継ぎ体制も整っており、転勤があっても教育の質が落ちないよう工夫されています。



へぇ〜、先生たちは日本から来てるんだね!やっぱ日本の教員免許持ってるから安心感ある~



まあそうにゃ。日本の文科省から派遣されてるエリート教師陣ってわけ。皆3年サイクルで入れ替わるけど、その経験の蓄積が学校の強みになってるのにゃ。



3年で帰っちゃうのはちょっとさみしいけど…次々新しい先生が来るのも子どもにとって刺激になるかもね!グローバルな環境で先生も生徒も成長できそう♪
なお香港日本人学校では教師と保護者の連携も重視されています。PTA(保護者会)も組織されており、定期的な懇談会や情報共有が行われています。
駐在員家庭は母子のみで先に香港入りしている場合も多く、学校の先生方やPTAネットワークが子育て・教育面で心強い支えとなっているようです。
香港日本人学校の学費・費用・奨学金制度
海外赴任となると気になるのが学費ですよね。香港日本人学校の学費体系や諸費用、奨学金制度の有無、支払い方法についてご説明します。
日本国内の私立校と比べると割安ですが、公立校と比べれば当然高額になりますので、しっかりチェックしておきましょう。
学費と主な費用
以下は2022年度時点の香港日本人学校の費用一覧です(金額はHKドル表示、1HK$≒17.5円で円換算も記載)。
区分 | 授業料(月額) | 施設費(月額) | PTA会費(月額) | 入学金(初回のみ) |
---|---|---|---|---|
小学部(香港校・大埔校) | HK$3,900(約6.8万円) | HK$720(約1.3万円) | HK$25(約440円) | HK$11,900(約20.8万円) |
小学部グローバルクラス | HK$7,300(約12.8万円) | HK$720(約1.3万円) | HK$25(約440円) | (入学金同じ) |
中学部(香港校) | HK$4,700(約8.2万円) | HK$720(約1.3万円) | HK$6(約440円) | (入学金同じ) |
授業料
上記のとおり、小学部ノーマルクラスで月額約3,900香港ドル(約68,000円)、中学部で月額4,700香港ドル(約82,000円)程度です。



小学部グローバルクラスは授業料が高めに設定されており、月額7,300香港ドル(約128,000円)と通常クラスの約2倍になります。年間ベースでは小学部で約85万円、中学部で約96万円、グローバルクラスは約152万円ほどになります。
これは現地のインターナショナルスクール(年間250万円以上が相場)と比べると抑えられていますが、日本の公立学校(授業料無料)に比べると大きな出費です。
入学金
初年度のみ入学金としてHK$11,900(約20万円強)を納入します。日本人学校運営のための資本金のような位置づけです。兄弟で在籍する場合、2人目以降は減免措置があるケースもあります(年度により異なるので要確認)。
施設費
校舎や設備維持のための費用で、毎月HK$720(約12,600円)を支払います。
冷房設備や図書館整備などに充てられます。インフレ等に応じて変動することがあります。
PTA会費
保護者会の運営費用として月数十ドル程度を負担します(小学部HK$25、中学部HK$6と一見差がありますが、中学部は別途年会費で徴収されるなど形式の違いかもしれません)。
いずれにせよ年間数百香港ドル(数千円)ほどの少額です。
通学バス代
スクールバスを利用する場合、別途バス代がかかります。目安として香港校(ハッピーバレー)発着バスは月額HK$1,920(約3.3万円)、大埔校発着バスは月額HK$1,570(約2.75万円)です。



距離に応じて変動しますが、日本の私立校スクールバスと同程度かやや高い水準です。なお香港では12歳以下の子どもの一人歩きや留守番が法律で禁じられているため、スクールバス利用または保護者送り迎えが必須となります。
この点、日本国内より送迎コストや手間がかかることを考慮しておきましょう。
奨学金・補助制度
香港日本人学校には奨学金制度や経済的支援制度は基本的にありません。運営は日本政府の補助金と保護者からの学費で賄われる非営利学校であり、収支ギリギリで運営されている面もあるためです。



ただし、日本人学校全般の課題として、近年は生徒数減少で経営難からの学費値上げも起きているとの指摘があります。香港日本人学校でも今後統合による効率化で学費抑制を図る方針が示されています。
企業駐在の場合、会社が学費を負担してくれるケースもあります。赴任者の福利厚生として子女教育費を全額または一部支給する企業も多いため、実際に自己負担ゼロで通わせている家庭も少なくありません。
一方、個人で香港に移住する場合は全額自己負担となりますので、教育費として年間100万~150万円程度を見込んでおく必要があります。支払い方法は主に銀行振込で、学期ごとや半年分をまとめて前払いする方式です。遅延のないよう指定口座への振込で納入します。



グローバルクラスは月12万円以上って高級セレブ校って感じ!でもインターナショナルスクールよりは安いんだね~。



まあな。インターは年間何百万もするし寄付金も要求されるから、それに比べりゃ日本人学校は良心的ってとこかにゃ。ただ公立と違って無料じゃないから、駐在手当とかちゃんと確認しといた方がいいにゃ。



スクールバス代とか地味にかかるしね…会社が払ってくれたらラッキーだけど、自己負担なら計画的にお金準備しとかなきゃ!
香港日本人学校のグローバルクラス内容・対象・評判(メリット・デメリット)
香港日本人学校には小学部に「グローバルクラス」と呼ばれる特設クラスがあります。海外の日本人学校として初めて導入されたユニークな試みであり、大きな注目を集めました。
ここではグローバルクラスとは何か、その内容・対象、保護者からの評判、考えられるメリット・デメリットについて解説します。
グローバルクラスとは?
グローバルクラスは、香港日本人学校香港校小学部内に2016年4月に新設された特別コースです。対象は小学4年生~6年生で、定員各学年20名(3学年で最大60名)という少人数制のクラス編成になっています。



小学3年生まで通常クラスで学んだ後、希望者は選抜試験を経て4年次からこのグローバルクラスに編入する形にゃ。
グローバルクラスでは日本の学習指導要領に基づく教育を維持しつつ、以下のような特徴的プログラムが組まれています。
バイリンガル教育
授業は日本語と英語の両方を用いて行われます。特に「グローバルスタディーズ」と称する探究型学習では英語が主言語となり、調査・発表も英語で実施します。
一方で国語や算数など基礎教科は日本語でしっかり学ぶため、日本語力も損ないません。
探究型カリキュラム
地域や世界が直面する課題について調べ、課題解決型学習(PBL)を行います。
フィールドワーク(校外学習)で得た経験をもとにプレゼンテーションやディスカッションを行うなど、主体的・協働的な学びが重視されます。香港という国際都市での体験も踏まえ、子ども達の批判的思考力や発信力を育てます。
日本人学校ならではの規律や行事
グローバルクラスといえど日本人学校の一部ですので、基本的な生活指導や行事活動は通常クラスと共に行います。礼儀や協調性、日本の文化行事などもしっかり経験できる点で、単なる「ミニ国際校」とは異なります。



要するにグローバルクラスは、「日本のカリキュラム+高度な英語・国際教育」を両立させたコースと言えます。
「海外にいるメリットを最大化しつつ、日本の勉強も遅れさせたくない」という家庭には理想的な選択肢でしょう。
グローバルクラスの入試・対象者
グローバルクラスへの入学には選抜試験があります。



小学3年在学時に希望者は試験を受け、合格すると4年生から入れます。試験科目は国語(※4年次11月編入試験時のみ)、算数、英語の筆記に加え、日本語作文・英語作文、個人面接、グループ面接など多岐にわたります。
いずれも高いバイリンガル能力が要求されるため、学力上位層や英語が得意な子が主な対象となります。
在籍する児童の多くは日本人家庭の子ですが、国際結婚家庭(日香ミックスなど)の子どもも少なくないようです。日本語・日本文化を学ばせたいが英語環境も重視したいというニーズに合致するため、そうした家庭にも人気があります。



一方、香港在住日本人の間では「グローバルクラスはエリートコース」という見方もあり、子どもの適性や将来プランに応じて賛否が分かれるところです。
グローバルクラスの評判とメリット・デメリット
また「海外赴任が長引いても、このクラスなら日本語教育と英語教育の両立ができるので安心」という評もあります。
ここでグローバルクラスのメリット・デメリットを整理してみましょう。
- 英語力・国際感覚が向上する: 日常的に高度な英語環境に身を置くことで、帰国後も通用する英語力が身につきます。国際理解教育で視野が広がり、将来グローバルに活躍する土台作りになります。
- 日本の学習内容もカバー: 日本の学習指導要領に沿った指導が受けられるため、国語や算数など基礎学力は万全です。海外在住中でも「日本の勉強が遅れる」心配が少なく、帰国後の編入もスムーズです。
- 少人数できめ細かい指導: 定員20名と小規模クラスのため、教師の目が行き届きやすく、児童一人ひとりの個性に合わせた指導が可能です。異学年交流もあり、高学年の児童が低学年をリードするなど協調性も育まれます。
- 将来の選択肢が広がる: 帰国後に日本の中学受験・高校受験をするにせよ、そのまま海外の学校に進むにせよ、両方に対応できる学力・語学力が養われます。「日本の勉強しかしてこなかった」「英語だけ得意で日本語が…」といった偏りがない点は大きな強みです。
- 学費負担が大きい: 通常クラスの約2倍の授業料(月額約12.8万円)がかかります。3年間通えば通常より数百万単位で費用増となり、企業負担がない場合は経済的ハードルになります。
- 入室の競争・適応: 定員が限られるため選抜試験は競争率が高くなります。合格しても高度なバイリンガル授業についていく努力が必要で、児童に相応の学力・負担がかかります。場合によっては補習や家庭教師を併用する家庭もあります。
- 開始学年が限定される: グローバルクラスは小学4年でしか基本的に入れません(途中編入は欠員次第)。そのため低学年のうちは通常クラスで待つ必要があります。また中学部には現状グローバルクラスが存在しないため、小学卒業後に同様の環境を求める場合はインター校等への転校も視野に入れねばなりません。
- 通常クラスとの交流: クラスが別になるため、通常クラスの友達と日常的な授業を共にできない面はあります。もっとも休み時間や行事は合同の場合も多いので大きな弊害ではありませんが、「エリートクラスと普通クラスで隔てがある」と感じる子もいるかもしれません。



メリット・デメリットを理解した上で、子どもの適性や将来プランに合うか考えるのが大事だにゃ。



うんうん。でも英語も日本語も両方しっかりやれるなんて贅沢~!うちの子がいたら挑戦させたいかも♪費用とテストはハードだけど…
具体的には、現在ハッピーバレー校で行われているグローバルクラスを一旦停止し、統合後の大埔キャンパスに小学~中学の新たなグローバルクラスを設置する計画です。教育局の認可を前提としつつ準備が進められており、広大なタイポーキャンパスの利点を活かしたより充実したプログラムが検討されています。
したがって、これから香港赴任でお子さんを入学させる方は、最新の学校発表をチェックすると良いでしょう。
学校統合の過去と背景、閉校の噂と現状
香港日本人学校の「統合」と「閉校の噂」についても触れておきます。香港在住の日本人社会では数年前から「日本人学校が閉校するかも?」といった噂が取り沙汰されました。その背景には生徒数減少による校舎統合の動きがあります。
2018年 中学部校舎の閉鎖・統合
まず一つ目の統合が2018年の中学部統合です。
香港日本人学校中学部は1982年から2018年3月まで、香港島北角(寶馬山)に独立校舎を構えていました。しかし2010年代後半、香港の日本人駐在員数の減少や生徒数減少を受けて「中学部を小学部香港校に統合する」決定がなされました。
その結果、2018年4月より中学部校舎は閉鎖され、生徒たちは香港校小学部(ハッピーバレー)に移転して小中一貫の形で学ぶことになりました。この際、学校名称も「香港日本人学校中学部」から「香港日本人学校香港校中学部」と改められています(香港校内の中学部という位置付けを明確化)。
移転直後の2019年時点で中学部生徒数は約200名でした。統合の主因は生徒数減による効率化ですが、統合後も中学部の教育活動自体は活発に行われており(前述のとおり行事や部活も健在)、教育環境は維持されています。
近年の「学校統合・閉校」計画
2018年の中学部統合に続き、さらに大きな統合計画が進行中です。それは「香港校(ハッピーバレー)と大埔校の統合」です。
近年、香港日本人学校の運営母体である学校経営理事会は、教育環境の向上と学校の持続可能性確保のため、香港島の香港校と新界の大埔校を一本化する方針を打ち出しました。
2025年2月には公式に「2026年4月までに香港校と大埔校を統合する」とのアナウンスが出されています。統合後は大埔校キャンパスに小学部・中学部・国際学級を集約し、ハッピーバレーの香港校キャンパスは閉鎖される見込みです。つまり2026年度以降、香港日本人学校は大埔キャンパスに一本化**される計画となっています。
この統合計画は香港政府・教育局とも協議の上進められており、2025年時点で統合計画の正式承認も得られたと報告されています。
現在は、大埔校での中学部開設許可(=現在無い中学部を新設する手続き)を進めており、必要な認可取得に注力している段階です。広い大埔キャンパスに最新設備を整え、自然環境に恵まれた環境でより充実した教育を提供することが統合の目的として掲げられています。
保護者への説明会も随時行われ、移行期間の不安を和らげる努力がなされています。
もっとも、統合により通学距離や環境が変わるのは事実です。香港島側に住む家庭にとって大埔は遠方であり、スクールバス通学時間が延びる可能性があります。逆に九龍サイドの家庭には通いやすくなるでしょう。
このような変化も含め、統合後の体制については最新情報を学校発表で確認し、必要に応じて住居エリアの見直しなども検討してください。
芸能人の子どもは通っている?噂の真偽と裏ブログの存在
(※この項目は話半分に読むようにしてください、どうしても憶測が入ってしまう部分です)
香港日本人学校に関して一部で囁かれる「芸能人の子どもが通っている」という噂や、在校生による「裏ブログ」の存在について、その実態をお伝えします。
芸能人の子どもが通っているという噂
海外のインターナショナルスクールなどでは、日本の有名人が子息を通わせるケースもありますが、香港日本人学校に関して具体的に「○○という芸能人の子どもが在籍している」という公の情報はありません。



香港在住の日本人芸能人自体が少ないこともあり、あくまで噂話レベルと考えられます。
ただし、香港日本人学校の卒業生には意外な有名人がいます。



例えば、お笑いコンビ・オリエンタルラジオの藤森慎吾さんは、お父様の仕事の都合で中学3年間を香港で過ごし、現地の香港日本人学校中学部に通学していたそうです。
藤森さんは帰国後に芸能界で活躍していますが、「香港で刺激を受けた経験がチャレンジ精神につながった」と語っています。
このように、「芸能人の子ども」というより「芸能人本人が子ども時代に通っていた」例はあります。



とはいえ現在通っている在校生についてはプライバシーもあり、たとえ著名人の子弟がいても公式には公開されないにゃ。香港日本人学校は基本的に駐在員や現地日系企業経営者の子女が通う学校であり、特別に芸能界・スポーツ界のVIPばかり集まる環境ではないにゃ。
一般的な日本人コミュニティの子どもたちが大半ですので、この点はあまり過度な期待や先入観を持たなくても良いでしょう。
在校生による「裏ブログ」の存在と内容
一時期、香港日本人学校中学部の生徒と思われる人物が匿名で運営する「裏ブログ」が話題になったことがあります。
このブログは在校生たちの間で密かに広まり、教師には内緒で閲覧されていたようです。ブログの内容は、学校内の噂話や不満、内部事情の暴露など刺激的なもので、「生徒だけの秘密の基地」と称して日々投稿がなされていました。



まぁ人間の本能的にこのような裏ブログや裏掲示板などは絶対に作られてしまうにゃ。気にしないのが一番にゃ。
裏ブログでは例えば「先生たちは学校の評判ばかり気にして生徒のいじめを無視している」といった学校批判的な書き込みも見られました。運営者(ブロガー)は自分の正体を隠していましたが、次第に生徒間で「誰が書いているのか?」と憶測が飛び交い、ついに教師にもその存在が知られるところとなりました。
2022年前後と思われますが、学校側は公式には言及しなかったものの、水面下で調査や指導が行われた可能性があります。最終的にその裏ブログは「エピローグ」と題した記事を最後に更新停止となりました。エピローグ記事ではブロガーが「もうこのブログも終わりにする」「自分一人では学校は変えられなかった」といった心境を綴り、読者への感謝とともに幕引きを宣言しています。
なお、このような非公式ブログは香港日本人学校に限らず他の学校でも時折見られる現象です。保護者としては過剰に心配する必要はありませんが、「子どもが何か悩みを抱えていないか」日頃からコミュニケーションをとることは大切でしょう。学校もいじめ防止基本方針を掲げており、生徒のSOSを見逃さない体制づくりに取り組んでいます。
他校との比較:補習校・インターナショナルスクール・現地校
香港で日本人の子どもを教育するにあたり、香港日本人学校以外の選択肢も把握しておきましょう。
ここでは香港日本人補習授業校、香港の現地校、インターナショナルスクールとの比較という形で、それぞれの特徴を簡潔にまとめます。
香港日本人補習授業校(補習校)
既に別の現地校やインター校に通っている子どもが、週1回(土曜午前)に日本の国語・算数などを学ぶ場です。
幼稚部(幼稚園相当)から中学3年生まで受け入れており、日本の文科省から在外教育施設として認定されています。授業は基本的に日本語で行われ、日本の教科書を使用します。年額HK$16,800(約29.4万円)程度の授業料と入学金HK$1,700(約3万円)が必要ですが、現地校やインター校に通いつつ日本の勉強も補完できるため人気があります。
現在ウェイティング(待機者)が出るほどで、抽選入学になる状況です。



香港日本人学校との違いは、あくまで土曜校(補講)で平日は通えない点と、学習科目が限られる点です。将来帰国する予定があるがインター校に在籍している家庭や、日本語・日本文化を維持したい国際結婚家庭に利用されています。
香港の現地校(ローカルスクール)
香港の公立・私立現地校は主に広東語で授業が行われます。
香港の文化や習慣の中で現地児童と共に学ぶことで、子どもは広東語や中国文化に精通するメリットがあります。学費も公立であれば無料(私立でもインターより安価)です。



しかし日本人家庭が言語も文化もまったく異なる環境に飛び込むのはハードルが高く、親子ともに広東語が十分できる場合以外は現地校を選ぶケースは稀です。
最近では一部に英語で授業を行う公立校もありますが、基本的には言葉の壁が最大のネックです。また香港のローカル校は学歴社会のもと学業競争が非常に厳しいことでも知られます。
膨大な宿題や塾通いが当たり前の環境に、日本から来た子がいきなり適応するのは簡単ではありません。こうした理由から、日本人駐在家庭で現地校を主校に選ぶのはかなり限定的と言えるでしょう。



ただし広東語や中国文化を身につけられる利点は大きいので、香港在住が長期にわたる場合や、お子さんが多言語に興味を示す場合には検討しても良いでしょう。



レアケースではあるものの、中国の現地校に中学3年間ぶち込まれた日本人の友人は中国語ベラベラになり、その後高校はインター、大学は日本で総合商社に入社したにゃ。世界を飛び回っているにゃが、現地校での最初の1年は人生で最も辛かったとは言っていたにゃ。メンタルが壊れるか、壊れないかの瀬戸際を経験するとハイリターンになるのは事実にゃが、壊れてしまっては元も子もないので慎重に検討するのが良いにゃ。スノーベルの場合、男の子の場合はとりあえずぶち込んでみるにゃ



最後だけ鬼で草
インターナショナルスクール(インター校)
香港には数多くのインター校があります。イギリス系、アメリカ系、カナダ系、フランス系、シンガポール系など各国のカリキュラムを採用した学校が存在し、教育言語も英語はもちろん日本語以外の多言語(フランス語やドイツ語など)を主とする学校もあります。



代表的なものにESF(English Schools Foundation、英国系公的インター校群)や各国領事館系の学校、日本人にも人気のある香港インターナショナルスクール(HKIS)などがあります。
インター校のメリットは何と言っても世界水準の教育と高度な英語環境です。将来海外の大学進学を目指すなら最適なルートでしょう。一方デメリットは学費の高さと入学の難易度です。
年間学費は学校によりますがおおむね200万~400万円(HK$15万以上)と非常に高額で、さらに寄付金・施設負担金など初年度にまとまった費用がかかることも珍しくありません。



入学選考も小学校段階から英語力テストや親子面接があり、英語ができないと入れないケースが多いです。ただし学校によっては幼少期の入学なら英語力不問だったり、ESL(第二言語としての英語)クラスを設けフォローしてくれるところもあります。
日本人学校との比較では、インター校はグローバル人材を育てる場として魅力的ですが、日本の勉強とのギャップが大きいため帰国前提だとハードルが高いです。逆に海外大学進学や多文化環境での成長を重視するなら非常に良い選択肢でしょう。
日本人学校 vs インター校 vs 現地校どれを選ぶ?: 各家庭の教育方針とお子さんの適性によりますが、短期駐在で将来日本へ戻る予定が確実なら日本人学校が無難です。日本と同じペースで勉強でき、帰国時の受験・編入もスムーズだからです。逆に駐在期間が長期化する場合や、帰国後も海外留学を視野に入れる場合はインター校も検討に値します。ただし上記の通り費用・入試などハードルも多いので、まずは子どもの英語力と各校のカリキュラムをよく調べる必要があります。現地校は言語がクリアできるなら安価で現地社会に溶け込めるメリットがありますが、かなり特殊なケースでしょう。
なお香港日本人学校の国際学級(Japanese International School部門)は、ある意味「日本人学校が運営するインターナショナルスクール」です。
授業は英語で行われ、多国籍の子ども達が通っています。1学年1クラス25名以下という少人数で、日本と香港のハーフの子も多いそうです。



カリキュラムはIBを採用し、ネイティブレベルの英語環境でありながら日本語補習も受けられるユニークな場です。学費は他の私立インター校よりは抑えめですが(それでも年額約150万円以上)、日本語も英語もとなるとここも人気で空き待ち状態といいます。
日本人学校日本語学級との併願・編入も可能なので、ケースによって柔軟に選択する家庭もあります。
保護者・生徒のリアルな声(口コミ・評判)
最後に、拾える範囲ですが、香港日本人学校の保護者や生徒による口コミ・評判を紹介します。実際に通わせている人の声は学校選びの大きな参考になります。
- 「日本と変わらない教育が受けられて安心」・・・ある駐在員の保護者は「最新の設備が整い、日本と変わらない教育体制で安心しました。卒業生もたくさんいて評判も良く、帰国後も安心だと思います」とコメントしています。実際、日本人学校の長い歴史と卒業生ネットワークは信頼につながっており、「香港日本人学校に通っていた」というと国内の学校側も受け入れに好意的という話もあります。保護者にとっては、海外赴任中でも子どもの学力・生活リズムが日本基準で保たれる点が大きな安心材料のようです。
- 「英語力が身についた」「インターより安くて助かる」・・・グローバルクラスに通わせた保護者からは「インターには経済的に厳しかったが、日本人学校なら手が届いた。結果、英語もかなり話せるようになり、本人の自信になった」という声があります。駐在手当範囲で収まる学費設定と、日本語と英語のバランス教育に満足する家庭は多いです。「香港赴任が決まった同僚にも日本人学校を勧めた」というリピーター的な評も見られます。
- 「アットホームで先生も熱心」・・・在校生の声としては「クラスの人数が少なめなのでみんな仲が良い」「先生が日本から来ていて話しやすい」「行事がたくさんあって楽しい」などポジティブなものが多いです。小規模校ゆえの家庭的な校風があり、生徒同士・保護者同士も日本の地方校のように密なコミュニティを築いています。駐在員コミュニティの情報交換の場にもなっており、「親も含めて仲間ができた」という声もあります。
- 「不満や課題もゼロではない」・・・一方で前述の裏ブログに見られるように、生徒の中には学校運営への不満を抱く声もありました。「先生が生徒の意見を聞いてくれない」「校則が厳しい」といった点です。ただ、これはあくまで匿名の一部意見であり、多くの生徒は香港日本人学校での生活に満足しているようです。また保護者目線では「香港校と大埔校で設備格差がある(大埔校は広くて近代的、香港校は手狭)」という指摘や、「日本人社会が狭いので噂が回りやすい」という声も聞かれます。今後の統合で施設面は改善が期待されますが、小さな日本社会ゆえの閉鎖感は好みの分かれるところかもしれません。



ちなみにスノーベルも某国の日本人学校出身者複数人とかなり仲が良いのにゃが、海外の日本人学校に通っていた時の友達というのは一生物にゃ。何かビジネスを起こすなどする時には絆を要求とされるんにゃが、日本人学校の時の同級生という絆はかなり強力にゃ。スノーベルの友達も社長をやってる元同級生の友達の会社に転職したりしていたにゃ。
ただ、日本に帰る場合はそれも良いんにゃが、海外一流企業で働く、日本の外資系でキャリアを積む、という話であればインターの方が良いと思うにゃ。私見にゃがね。
総じて、香港日本人学校の評判は「安心して子どもを任せられる日本の学校」という評価に尽きます。
海外にありながら日本と同等の教育を提供するその存在は、赴任者にとって心強い選択肢です。もちろんインターナショナルな環境を求めるなら他の道もありますが、「やっぱり日本人学校にして良かった」という声は多く聞こえてきます。
学校選びに迷ったら、ぜひ一度現地の学校説明会や見学会に参加し、実際の雰囲気を感じてみると良いでしょう。香港日本人学校の先生方・在校生たちはきっと温かく迎えてくれるはずです。
参考資料:
- 香港教育局 International Schools データベース「香港日本人學校」
- 東京学芸大学 紀要(肥後綾子, 2019)「香港日本人学校香港校中学部と現地校との交流」‐ 中学部校舎統合の経緯(2018年統合決定・移転)に関する記述
- 香港日本人学校大埔校 公式サイト「学校統合について:理事会からのお知らせ」(2025年2月)‐ 2026年までの香港校と大埔校統合決定、および統合後のグローバルクラス再編計画について公式発表
- アメブロ「香港日本人学校中学部の裏ブログ」‐ 生徒が匿名で運営した非公式ブログの冒頭部分と、最終記事「エピローグ」で述べられた学校への批判的な内容












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